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■縄張りと島、加藤翼  ■夏の風景、寺田コレクションの日本画  ■衣川明子

■東京オペラシティアートギャラリー,2021.7.27-9.20 □縄張りと島 ■何をしている映像なの? バラックのような建物に綱をつけて皆で引っ張っている。 もう壊れそう。 ・・崩れた! 横になっている灯台のような建物を起こそうとしている。 ・・起き上った! これは祭りの山車(だし)と同じかもよ。 ひっぱるのは同じだけど、通りを練り歩かないで広場で立ち上がらせる。 起き上がった達成感を持つこともできる。 馬鹿らしいけど、これは楽しい。 作者の作品で「アンダーグランド・オーケストラ」、「ウッドストック2017」はどこかで出会ったことを思い出す。 この数年で民衆参加の祭の方向へ発展させたのね? ということは、より楽しくなること間違いない!      *美術館、 https://www.operacity.jp/ag/exh241/ □夏の風景 ■先ずは大野俊明「風の渡る道」などの4枚。 一回り大きいから自ずと目がいってしまう。 涼しさはないが風景の雄大さが暑さを凍結させてくれる。 大きい作品といえば西野陽一「竜宮1」。 これは2枚組のはず?  もう一枚の「竜宮2」は青系の涼しい感じだった気がする。 夏の風景としては後者がよかったかな? 加藤翼の祭りの後には、このように落ち着ける作品群が必須よ。 美術館、 https://www.operacity.jp/ag/exh242.php □衣川明子 ■朦朧とした色々が何とも言えない。 夢の中へ誘われそう。 上記2展示を観たあとのデザートとして最高ね。 *美術館、 https://www.operacity.jp/ag/exh243.php

■ココ・シャネル、時代と闘った女  ■ココ・アヴァン・シャネル

■監督:ジャン・ロリターノ,出演:ココ・シャネル,フランソワーズ・サガン他 ■Bunkamura.ルシネマ,2021.7.23-(フランス,2019年作品) ■シャネルは知りません。 そこでウィキペディアを一読して映画館へ行くことにする。 読むのに1時間かかってしまった。 それだけ複雑な人のようです。 ・・なんと!ウィキの文章をそのまま映像にしたようなドキュメンタリー映画でした。 しかし映像の力は強い。 シャネルの出自や男性遍歴から当時の女性の立場・役割を見せつけられます。 仕事中の彼女をみると当に厳しい管理者ですね。 気難しい性格も持っている。 才能がある。 それを時代が管理者から経営者に引き上げた。 同時にナチスへの接近や労働組合敵視など時代に翻弄され続けている。 シャネルが採用したジャージー生地や実用的なスーツは画期的にみえます。 でも香水はよくわからない。 材料や製造に化学が絡むと途中が見えない。 彼女がNo.5の裁判で苦しむのは商品の全体を掴めなかった為もあるでしょう。 1970年頃でも仕事師風老婦人にみえる。 彼女は最期まで戦士です。 誰と闘ったのでしょうか? 慣習・制度・共同体そして国家・・、相手が多過ぎます。 「時代と闘った」とありますが、この副題に落ち着きそうです。 *映画com、 https://eiga.com/movie/94692/ ■ココ・アヴァン・シャネル ■監督:アンヌ・フォンテーヌ,出演:オドレイ・トトゥ,ブノア・ポールプールド他 ■amazon.配信(フランス,2009年作) ■上記はドキュメンタリーだったのでドラマを1本みることにする。 シャネルに関する映画は4本あるが適当に選んだのがこれです。 序幕オーバジーヌ孤児院風景と終幕は鏡階段でのファッションショウに挟まれた、殆どがバルサンとカペルの三角関係を扱っている無難な内容の映画でした。 「アメリ」のトトゥはシャネル役が合いますね。 *映画com、 https://eiga.com/movie/54218/

■YOKOO LIFE、横尾忠則の生活  ■The Artists、横尾忠則

■渋谷PARCO8階「ほぼ日曜日」,2021.7.17-8.22 ■21_21DESIGN SIGHT.GALLERY3,2021.7.21-10.17 (タイトル順) ■今朝の新聞に「サイコマジック」(アレハンドロ・ホドロフスキー著)の書評が載っていた。 評者は横尾忠則。 「エル・トポ」にひっくり返ってしまったことが書いてあった。 私も公開時に千代田公会堂でこれを観てヒックリ返ってしまった記憶がある。 ヌーベルバーグ終焉の時代に、この作品は衝撃的だった。 近年、横尾は新聞書評を精力的に熟している。 評者の中では出番がいちばん多いはずだ。 欠かさず読んでいるが、絵画以上に力を入れているようにもみえる・・! 「ほぼ日曜日」でも彼の書評が展示されていた。 それよりレコードジャケットや書棚に並んだ背表紙を見るのが楽しかった。 彼の好物が小豆とカレーというのも初めて知った。 入院も大好きらしい。 病院の食事は健康的だし・・?  デザインサイトではカルティエ現代美術財団からの依頼で横尾が描いた120人のアーティストの似顔絵が並べてある。 数か月で描いたので体が固まってしまい入院したことを彼は楽しそうに語っていた。 飽きっぽい、忍耐力が無いと彼は言っているが、企業や財団からの依頼はそれを跳ね除けている。 世間を渡るときはメリハリが必要になるのは仕方ない。 *ほぼ日曜日、 https://www.1101.com/hobonichiyobi/exhibition/4226.html *21_21DESIGN SIGHT、 http://www.2121designsight.jp/gallery3/the_artists/

■マン・レイと女性たち

■Bunkamura.ミュージアム,2021.7.13-9.6 ■女性たちの口述はないが、マン・レイのオーラルヒストリーを紐解くような展示会です。 彼の結婚のあらましは・・、ニューヨークで詩人アドン・ラクロラ、パリに行き歌手でモデルのキキ・ド・モンパルナス、モデルのリー・ミラー、ダンサーのアディ・フィドラン、そしてロサンゼルスに戻りジュリエット・ブラウナーと旺盛です。 この5人の女性と多くのモデルが彼の創作空間を形成していたのが分かります。 そしてマン・レイにとっての狂乱の20年代はニューヨークよりもパリだった。 「ダダはニューヨークでは生きて行けない」と彼は言う。 パリのシュルレアリスム運動とマン・レイは相思相愛の仲でしょう。 戦禍が激しくなると彼は写真から絵画に移る。 でも絵は売れない。 戦後は彼の過去作品を再制作・複製・量産していく。 「マン・レイとは誰だったのか?」。 「イジドール・デュカスの謎」を手押し車に乗せ「フェルー通り」をトボトボと歩いていくマン・レイ・・。 彼の位置づけを誇張せずに表した姿かもしれない。 マン・レイという人物を多くの女性から間接的に知ることができた。 そして20年代のパリを巧く切り取った内容でした。 彼が辿った住居や活動したパリの地図を見て、またパリへ行きたくなってしまいました。 *美術館、 https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_manray/

■風景画のはじまり、コローから印象派へ

■SOMPO美術館,20201.6.25-9.12 ■当美術館では2017年に「 ランス美術館展 」を開催している。 ランス第二弾ということかしら? でも2019年の「 ドービニー展 」もランス美術館蔵品が多かった。 しかも副題は「バルビゾン派から印象派への架け橋」。 今回と副題が似ている。 これを含めると第三弾かもね。 1章はコローで一杯よ。 コローの絵は安心できる。 その理由が分かった。 それは木々をいじくりまわすから。 日本庭園に近づくので安定=安心に繋がるのかもしれない。 2章は「バルビゾン派」。 ルソーが1枚あったけど気に入る。 動物画家の存在も知る。 でも日本のように動物を凝視するような描き方ではない。 風景の一部に徹するのかな? 3章は「版画家の誕生」。 当時の版画は写真と同じね。 後代の画家にとっては版画から先代の情報を得るの。 4章は「ブータン」。 7枚構成だけど港が多い。 海が入ると風景が広がる。 海無しバルビゾンに対抗して1章を割いたのね。 5章は「印象主義の展開」。 ルノワール、シスレー、ピサロまで来ると流石に明るい。 今日も東京は暑かった。 涼むには最適な内容だったわよ。 *ランス美術館コレクション展 *美術館、 https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2020/musees-reims-2021/

■GENKYO横尾忠則  ■海、リビングルーム、頭蓋骨

■東京都現代美術館,2021.7.17-10.17 □GENKYO横尾忠則 ■「原郷から幻堺へ、そして現況は?」。 副題とおりの展示構成で作家横尾忠則の全てが網羅されている。 「アーカイブ」を含め14章と細かに区切られているので通史としても分かり易い。  私が気に入っている作品群は1990年中頃の「地球の中心への旅」に集まっていた。 江戸川乱歩、南洋一郎、山川惣治などに親しんだ彼の幼少年期を夢や時空を超えて描いている内容だが、いま再びまとめて見ることができて嬉しい。 横尾を知ったのは芝居のポスターだったと思う。 舞台からみると唐十郎の状況劇場より寺山修司の天井桟敷が似合う画風だった。 でも心情は唐十郎の舞台に近づいていたはずだ。 彼が画家へ移った時は驚いたが、寺山修司と唐十郎を併せ持った絵は「地球の中心への旅」、続く「死者の書」で完成されたのが分かる。 その後も変質狂のごとく滝やY字路ばかり描いているのをみると目が離せない。 次から次へと変身していくパワーには驚かされる。 「原郷の森」で彼の現況を初めて知った。 狂気のゴッホが爆発したような絵だ! まさに芸術は爆発だ。 寒山拾得に加わり寒山拾得忠則になってしまった。 このような画家に出会えて幸運と言うしかない。   *美術館、 https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/genkyo-tadanoriyokoo/ □海,リビングルーム,頭蓋骨 ■作家:潘逸舟,小杉大介,マヤ・ワタナベ ■展示の多くが映像作品だった。 三人のひとり潘逸舟は海を撮った作品が並ぶ。 海岸に押し寄せてくる波をずっと見ていると不思議な感覚に陥る。 作者の意図は知らないが、この感覚は何とも言えない、いい気分だ。 人類の祖先が海で生活していた名残かもしれない。 閉館時刻が迫るなか他の二作家は上映時間が長かったので省く。 *美術館、 https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot-annual-2021/

■隈研吾展、新しい公共性をつくるための猫の5原則

■東京国立近代美術館,2021.6.18-9.26 ■5原則とは「孔」「粒子」「斜め」「やわらかい」「時間」を指すらしい。 「やわらかい」は分かった。 残りの四つは? 「孔」は法隆寺建築群の間のようなもので「粒子」はアフォーダンスに似ていて「斜め」は折衷ではなく止揚でもなく「時間」はループ量子重力理論に通じる・・!? クマの言うネコの5原則は難解ね。 でも神楽坂に住み着いている野良猫の行動を観察すれば分かるかもよ。 隈研吾の作品は一味違う。 建築家が避けていたものを形にしようとしている。 それは木材の活用にあるの。 風土や気候など環境に根差した身体及び精神への装飾として使っている。 木材を羽板や庇や格子に適用するので素人ぽく庶民ぽくなる。 例えば「アフォーレ長岡」「プザンソン芸術文化センター」。 「浅草文化観光センター」「南三陸のさんさん商店街」は基礎からまるごとね。 またガラスやアルミ、セラミックやカーボンをパネルや膜、綱にして木材と共用していく。 これで独特な軽さと表現が生れる。 たとえば「高輪ゲートウェイ駅」。 日本の風景にはスッキリ当てはまるけど、西欧のような石の街並みに木材混じりの建物が入ると異化効果が強くなってしまう。 例えば「The Exchange」「オドゥンパザル近代美術館」。 隈研吾の作品はノラネコに合うことが分かったわ。 小規模作品には彼の特長が発揮されているとおもう。 でも大規模作品、特にハイブリッドを好まない場所では木の評価は定まっていないはず。 それには作品の品質維持が大事かな?    *美術館、 https://www.momat.go.jp/am/exhibition/kumakengo/ *「ブログ検索」に入れる語句は、隈研吾

■サーリネンとフィンランドの美しい建築展

■パナソニック汐留美術館,2021.7.3-9.20 ■「 アイノとアルヴァ展 」と比較をするとフィンランド四半世紀の二人の時代差が感じられます。 1873年生まれのサーリネン、1898年生まれアールトの二人が、1917年のロシアからの独立の影響をどれだけ受けたか?です。 今回の展示構成が民族叙事詩「カレワラー」で始まり、次のパリ万国博フィンランド館のナショナル・ロマンティズムで駄目押しをすることでもサーリネンの時代がみえます。 アール・ヌーボーの流れに沿って、どっしりした重みが漂う建物や室内装飾はなんとも言えないリッチな匂いが感じられます。 周囲に石をはめ込んでいる玄関の迫力が只者ではない。 建築に塔が付いているのは伝統でしょうか? 蒲鉾型の正面玄関を持つヘルシンキ中央駅が彼の作品だと今回初めて知りました。 労働者の住宅設計も多いですね。 「椅子は部屋から、部屋は家から、家は環境から、環境は都市計画から」。 彼は言葉通りに仕事を拡大していく。 渡米前後のシカゴ・トリビューン本社案はバットマンが出て来そうなゴシック的上昇感が素晴らしい。 「・・シカゴ派の目指す方向を指している」(ルイス・サリヴァン)。 サーリネンの作品は目が喜びますね。 映像紹介ではフランク・ゲーリーが彼をリスペクトしていたのが印象に残ります。 最期に息子エーロ・サーリネンの、彫刻的曲面が楽しいJFK空港やMIT校舎などの作品が付録として紹介されていました。 *美術館、 https://panasonic.co.jp/ew/museum/exhibition/21/210703/

■レンブラントは誰の手に  ■レンブラントの夜警

□レンブラントは誰の手に ■監督:ウケ・ホーヘンダイク,出演:ヤン・シックス,エリック・ド・ロスチャイルド,ターコ・デヴィッツ他 ■WEB,(オランダ,2019作品) ■「2018年、レンブラントが描いた肖像画を44年ぶりに発見!」。 それは本物なのか? 並行して富豪が所有する夫婦の対肖像画が売りに出される話が進む。 税金対策のようです。 どちらも画商や美術史家、美術館が入り混じり資金調達や競売での駆け引きに策略を練る。 そしてレンブラントファンにもカメラは入っていく。 旧貴族など個人所有者たちです。 レンブラントへの愛し方は様々ですね。 実を言うと、レンブラントは苦手な画家の一人です。 西欧の近寄りがたい靄が覆っているのを感じるからです。 登場する愛好家たちが羨ましいとも思えません。 *映画com、 https://eiga.com/movie/94330/ □レンブラントの夜警 ■監督:ピーター・グリーナウェイ,出演:マーティン・フリーマン,エバ・バーシッスル他 ■DVD,(オランダ・イギリ他,2017作品) ■グリーナウェイらしい変わった映画ですね。 「夜警」に画かれた人物を物語に生き返らせてレンブラント自身が「夜警」を画いていくストーリーのようです。 モデルを描く場面もあるがそのキャンバスは写さない。 作品そのものを論じることはない。 人間関係を描いた映画と言えます。 彼の3人の妻、サスキア、ヘルーチェ、ヘンドリッキエはもちろん、親戚なども多く登場し混乱するほどです。 そこに性や犯罪をあからさまに語って盛り上げようとしている。 また貿易や新大陸が話題になることからオランダ黄金時代が背景に感じられる。  しかしリアリズムからは程遠くどこまでが歴史的事実なのか怪しい。 夜警が描かれた当時の混乱は当にグリーナウエイ好みと言ってよいでしょう。 *映画com、 https://eiga.com/movie/53123/

■新・晴れた日、篠山紀信  ■世界報道写真展2021

□新・晴れた日,篠山紀信 ■東京都写真美術館,2021.5.18-8.15 ■「天井桟敷一座」をはじめの1枚に持ってきたことに驚く。 次の「日米安保条約反対デモ」をみてその位置づけが分かる。 劇団をデモ隊と同列にしたかったのかもしれない。 しかしデモに向かう女性たちの笑顔がいい。 そのまま、晴れた日のような作品が続く・・。 特に「「明星」表紙」(1972-81)は言うことなし。 ピンクレディー、沢田研二、山口百恵、郷ひろみ、キャンディーズ、西郷秀樹、天地真理、野口五郎、・・。 彼らの最高の笑顔に出会った。 当時でも見ることができない素晴らしい顔だ。 しかし人物画と比べて風景はいただけない。 また後半の人形も時代に追いついていない、四谷シモンの頃は新鮮だったが。 この美術館では珍しく2,3階を使っての展示だが余裕がみえる。 解説書も見易い読み易い。 作品を含め、コロナを寄せ付けないほどの晴れた日差しが気持ちいい。 *美術館、 https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4019.html *「ブログ検索」に入れる語句は、篠山紀信 □世界報道写真展2021 ■写真技術の進歩で多くが美しい色彩だ、ただし被写体はその逆で複雑だが。 この1年の大事件を思い出させてくれる。 例えばレバノンの爆発事故、いまも続くコロナ状況下の世界、イタリアに留まっている難民の日常、多発する山火事などなど。 イスラエル刑務所の存在も記憶に残る、そしてLGBTや自閉症の人々も。 今年の展示は楽しい写真が少ない、大きな戦争はなかったようだが・・。 世界を振り返るのにもってこいの写真展だ。 *美術館、 https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4021.html

■イサム・ノグチ、発見の道  ■都美セレクショングループ展2021

□イサム・ノグチ,発見の道 ■東京都美術館,2021.4.24-8.29 ■1章「彫刻の宇宙」の入り口にはブランクーシの垂直性とミロの丸みを重ね合わせたような2mあまりのブロンズ抽象像が立ち並ぶ。 1940年代の彫刻は初めて出会う。 階をのぼり2章「かろみの世界」でのシートメタルを折紙にした1980年代彫刻群も初めてみる。 イサム・ノグチといえば石と提灯しか浮かばなかった。 この2つを新しく加えて彼の全体がみえた感じだ。 「照明は明かりを入れた彫刻だ」と彼は言っているが、しかし提灯は異質にみえる。 空間を追求した結果と聞いているがすっきりしない。 再び階を登り3章「石の庭」に入った途端、その作品群に圧倒されてしまった。 イサム・ノグチは石の彫刻家だとあらためて確信した。 玄武岩の多彩な表面処理も素晴らしい。 「・・石が話しはじめる。 ・・その手助けをするだけだ」。 彼の言葉はミケランジェロに通ずる。 *美術館、 https://www.tobikan.jp/exhibition/2021_isamunoguchi.html *「ブログ検索」に入れる語句は、ノグチ □都美セレクショングループ展2021 ■東京都美術館・ギャラリー,2021.6.10-6.30 ■ついでに入ったのだが・・、多様なジャンルの作品が一杯で混乱してしまった。 しかし上野を後にしてもイサム・ノグチの石は離れない。 *美術館、 https://www.tobikan.jp/exhibition/2021_groupshow.html

■アナザーエナジー展、挑戦しつづける力

■森美術館,2021.4.22-9.26 ■「女性アーティスト16名を紹介」。 ・・全員オバアチャン!でした。 しかし作品は力強い。 激動の20世紀を乗り越えてきただけあります。 「挑戦とは生き残らなければならないこと」(アンナ・ベラ・ガイゲル)。 その多くは、現実の厳しさの奥に精神性や純粋性が感じ取れる。 「自分を見つけることは、自分を忘れることである」(キム・スンギ)。 「進ためのエネルギーは、・・良いか悪いか前もって知ることはない」(リリ・デュジュリー)。 「それが一体何なのかを知らずに作品をみることが肝要」(ミリアム・カーン)。 気に入った彼女たちの科白です。 ニュージーランド出身のロビン・ホワイトは「・・太平洋では、個人主義はあまり重要ではない」。 同じ太平洋の島国に住んでいる者にとってはナルホドです。 元気を満タンにしてもらい会場を後にしました。 *美術館、 https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/anotherenergy/index.html

■ファッション イン ジャパン1945-2020、流行と社会

■国立新美術館,2021.6.9-9.6 ■展示の流れは、1945-1950年に始まり、1960年代から10年刻みで2010年まで、そして未来へ。 時系列が緊張を減らし全体を観易くしています。 服は作るものから買うものへ、服に合わせるから合う服へ、銀座から渋谷へ、新品から中古へ、幾つもの流れが重なり共鳴しながら現代まで続いているのが分かる。 デザインとデザイナーを結び付けることができるのも展示会の面白さでしょう。 例えば数十年前の有名歌手が着ていた服のデザイナーの名前をいま知ることができ、そのデザイナーの立ち位置が分かり、その時代の流行が見えるという流れです。 今回はマネキンの数も半端でない。 映像も多い。 70年の量が詰まった会場です。 戦後日本ファッション史と言える展示会でしょう。 帰りに、ファッション辞典として使えそうだったので350頁のカタログを購入しました、ファっ! *美術館、 https://www.nact.jp/exhibition_special/2020/fij2020/

■アイノとアルヴァ、二人のアアルト  ■驚異の三人、高松次郎・若林奮・李禹煥  ■追悼、安齋重男

*以下の□3展を観る. ■世田谷美術館,2021.3.20-6.20 □アイノとアルヴァ二人のアアルト ■1年前の「 アルヴァ・アアルト、もう一つの自然 」展は印象が薄かった。 その理由が分かりました。 二人のアアルトが揃わなかったからです。 今回の展示は、二人でアアルトの全体像を語っています。 会場は豊かな建築関連作品が一杯で満足しました。 ・・リビング、ダイニング、キッチンは中産階級家庭の匂いがする。 豪華でもなければ貧弱でもなく一言でいうなら機能実用的でしょう。 そこにイタリアの影響が混ざり合って精神がより高まる。 木材加工を曲げる技術が家具に入り込んで身体と自然が直に繋がるのもいいですね。 自然を装飾にしたのがバウハウスとの違いかもしれない。 二人が言う「暮らしを大切にする」ことが人生を楽しくする一番です。 *美術館、 https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00202 □驚異の三人!!高松次郎・若林奮・李禹煥 ■高松次郎のの「アンドロメダ」シリーズは線と色が波のようなリズムになって身体を刺激し脳味噌を喜ばしてくれます。 *美術館、 https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/collection/detail.php?id=col00110 □追悼,安齋重男 ■写真家でした。 上記の李禹煥(リ・ウーハン)との出会いからカメラを持ったようです。 ポートレートはイサム・ノグチ、ヨーゼフ・ボイス、滝口修三などを展示。

■片山利弘、領域を越える造形の世界  ■スカルプチャーズ、彫刻となる場所

*以下の□2展を観る. ■武蔵野美術大学美術館,2021.4.5-6.20 □片山利弘,領域を越える造形の世界 ■「片山利弘の全貌を紹介する初めての展示」とチラシに書いてあった。 彼の名前を聞かないのは海外の仕事が多かったこともある。 日本での本格的な仕事は1980年代からだ。 展示は4期に分けられる・・ 第1期 日本での(初期の)仕事(ー1962) 第2期 スイスでの仕事(ー1966) 第3期 アメリカでの仕事(ー1995) 第4期 領域を越える活動(1977-2013) スイス時代のコラージュ作品から片山独自の形態が登場する。 金属結晶を画像処理で拡大したような精密画が並ぶ。 数学の影響も感じられるが、当時はコンピュータも発達していない。 語学不足のため仕事に制約があったと言っているが、それだけ狭く深く研究していたのだろう。  アメリカ時代はグラフィックを引き続き発展させトポロジーなどを取り入れている。 同時に温かみの有る作品もでてくる。 どれも「Less is more」に向かっているのは確かだ。 第4期に入ると物を扱う作品が多くなる。 それは抽象から具体への流れでもある。 建築装飾や公園設計、彫刻、舞台美術、文房具などに広げていく。 この中で気に入ったのはキャンバスに糸を張ったミクストメディア。 純粋美術に近い作品群だが緊張と弛緩が混ざり合って何とも言えない感覚が訪れる。 同時代の田中一光は展示会などでみていたが、こんかい片山利弘を知って日本のグラフィックデザイナーたちの位置関係がまた少し分かった。 *美術館、 https://mauml.musabi.ac.jp/museum/events/16441/ □スカルプチャーズ,彫刻となる場所 ■作家:戸谷成雄,船越桂,伊藤誠,青木野枝,三沢厚彦,西尾康之,棚田康司,須田悦弘,小谷元彦,金氏撤平,長谷川さち ■11人の作家が5点前後の作品を展示する内容。 素材や技法、作風は皆違う。 タイトルにあるように作品間の場所の関係性などを考慮しているようだが、どれも傑作ぞろいで気楽に観て回った。 *美術館、 https://mauml.musabi.ac.jp/museum/events/16432/