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1月, 2023の投稿を表示しています

■Sit,Down.SitDownPlease,Sphinx. ■彫刻家の素描・版画 ■川人綾

*以下の□3展を観る。 ■東京オペラシティアートギャラリー,2023.1.18-3.26 □Sit,Down.SitDownPlease,Sphinx. ■作家は泉太郎。 内容を知らずに入ったが、最初に白くて重たいマントを着るように、次に説明をスマホで聞くように言われる。 取り出して聞くがボソボソ声でよく掴めない。 展示ルールを話しているようです。 しかも10分以上かかる。  ようやく見始めるが壊れかかった電子機器や映像装置などが置いてある。 奥にゴーグルを掛けている客が見える。 参加するには儀式を受けなければいけないようです。 迷ったが次の部屋にいく。 途中の説明らしき文章もボソボソ文字でよくわからない。 なんと、そこには黒いテントが十数個つくられている! 白いマントを引っくり返すと黒いテントになるらしい。 マントを脱いで見様見真似で黒いテントを組み立てる。 そして陶磁器の番号札を受け取り順番を待つ。 その間はテントのなかで一息つく。 なかなか順番が回ってこない。 日曜日で混んでいるのか? ここでキャンセルしてしまいました。 このような展示は嫌いではないのですが・・、平日に来るべきだった。 ゴーグルやテントの次には何があるのか? ギャラリーHPも見ないで行ったのが失敗でした。 不完全燃焼です。 観客は日頃から突然の参加に対応できる準備はしておかないといけない。  *美術館、 https://www.operacity.jp/ag/exh258/ □彫刻家の素描・版画 ■船越桂の素描が先ずは目に入る。 力強くて彫刻を見ているようです。 船越でも名前が保武はエッチングが生き生きしている。 中野滋のブロンズやテラコッタ作品は物語を紡ぎ出している。 夫々に見応えがあります。 深井隆の木製作品を見て「 芸大退任記念展 」を思い出してしまった。 こちらの展示は完全燃焼しました。 *美術館、 https://www.operacity.jp/ag/exh/detail.php?id=284 □川人綾 ■初めての作家です。 これは楽しい。 幾何学模様でも温かみがある。 凹凸も利用しているのでより立体的にみえる。 爽やかさがあり気持ちが良い。 再び完全燃焼しました。 *美術館、 https://www.operacity.jp/ag/exh/detail.php?id=285

■平子雄一x練馬区立美術館コレクション、遺産・変形・再生

■練馬区立美術館,2022.11.18-23.2.12 ■「観葉植物や街路樹、公園に植えられた植物など、人によってコントロールされた植物を「自然」と定義することへの違和感を持ち・・」。 展示会チラシを読んで平子雄一に興味が湧き練馬へ行く。 先ずは3mx10mの大作が目に入る。 4分割され左から普通の山々草木を置き、次にその延長としての室内と作者らしき姿、そして木になった作者のアップ、最後に緑の山々草木を反転して赤基調で描いている。 自然と人間の対等性を表現しているようにみえます。 お互い力強い。 人間も自然の一部と認識しているようにもみえる。 同時に当美術館収蔵品10点ほどが同じ部屋に展示されていました。 2階は小学校関係の美術展らしい。 公園も館内も子供が多かった理由です。 平子の作品は小サイズの習作がホールにも置いてあった。 2枚のため10分で観終わってしまいました。 予定を追加して都営地下鉄と連絡が良い オペラシティ へ行くことにする。 *美術館、 https://neribun.or.jp/event/detail_m.cgi?id=202208261661495217

■祈り・藤原新也 ■それぞれのふたり、萩原朔美と榎本了壱

*以下の□2展を観る。 ■世田谷美術館,2022.11.26- □祈り・藤原新也 ■「インド放浪」に衝撃を受けた記憶が蘇る。 今みても褪せていない。 影響を受けてインド旅行にも行った。 「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ」「病院で死にたくない、死は病ではないから」・・。 初めてみる後期作品も出展している。 「 沖ノ島 」は数年前に観たが、香港雨傘革命、福島原発事故、瀬戸内寂聴などなど。 また門司港の「少年の港」も新鮮だ。 「寿命とは切り花の限りある命のようなものだ」「死の終わりは定食でよい」・・。 後期作品も全てがインドに繋がっているようにみえた。 *美術館、 https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00211 □それぞれのふたり,萩原朔美と榎本了壱 ■二人が誰であるのか最初は分からなかった。 なんと天井桟敷の俳優であり演出・美術を担当していたのだ。 雑誌「ビックリハウス」にも関わっていたらしい。 展示を見ながら少しずつ蘇ってきた。 「 高丘親王航海記 」の書写が壁一面に貼ってある。 笠井叡演出の舞台を観ていたことも思い出す。 芝居は演出家の名前で観るので俳優やスタッフの多くを知らない。 きょうは藤原新也、萩原朔美、榎本了壱の3人が記憶の中をかき混ぜてくれた。 充実した時を持てた。 *美術館、 https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/collection/detail.php?id=col00116 *「ブログ検索🔍」に入れる語句は、寺山修司 ・・ 検索結果は舞台系で 41ブログ .

■柔らかな舞台、ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ

■東京都現代美術館,2022.11.22-23.2.19 ■オランダの映像作家オルデンボルフの作品展です。 映像6本が上映されている。 「マウリッツ・スクリプト」(2006年)と「ヒア」(2021年)を観る。 どちらもオランダ植民地時代の影響が現代に投げかけている内容でした。 ブラジルがインドネシアがオランダ領だった! 歴史では入門かもしれない。 でも突然、目の前に出されると上塗り知識が剥がれ落ちます。 植民地や移民をテーマに意見が異なる人達が議論していく。 そこに文化や芸術を被せていく。 ブラジル先住民やクロンチョン音楽などを調査・演奏し歴史の繋がりを再認識する。 現代オランダにより深く入り込むことができます。  次に日本で撮影した「彼女たちの」(2022年)を観ることにする。 林芙美子と宮本百合子を描いているらしい。 とくに林はインドネシア経由でオランダと結びついている。 しかし閉館時刻が迫っていたので別日を検討する。 ウェルカムバック券を発行してもらいました。 でも再び行く元気が出るかどうかです。 しかも当美術館は陸の孤島ですからね。 映像展はいつも躊躇します。 絵画や彫刻など動かない作品を観客が動きながら観る。 これを前提に館が建てられているからです。 今日の映像展示方式はいつもより良いほうですが・・。  自宅配信が無理なら、各地に空間を用意して観客はそこに出向きゴーグルを掛けて観る。 あらゆる展示会もちろん仮想空間にも対応できます。 近くの駅にこのような美術館の出前館ができればいいですね。 *美術館、 https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/Wendelien_van_Oldenborgh/

■クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ

■東京都現代美術館,2022.12.21-23.5.28 ■ディオールと彼のメゾン後継者そして日本との関係を主に扱っているの。 彼の作品はひと目でわかる。 さすがディオールね。 もちろんラインよ。 「・・何よりも大事なのは全体のラインだ!」(ディオール)。 複雑な仕立ては1000時間もかけるらしい。 でもバッグは何故こんなにゴッツイのかしら? 日本での出来事も密に語られているわね。 京マチ子や皇后美智子の名前もみえる。 でも日本の自然を取り入れた作品はラインが良くない。 特に植物はいかに昇華するか?にかかっているようね。 写真は高木由利子が担当しているらしい。 シャッター速度を8秒にして最初の4秒はモデルを静止状態にさせ、次の4秒でモデルがゆっくり動く。 モデルの静動で決まってしまうから斑ができてしまう。 作品ごとに評価が割れるとおもう。 楽しかったのは後継者の作品を系統的に観ることができたことかな。 ディオールを継いだイヴ=サン・ローランを筆頭にマルク・ボアン、ジャンフランコ・フェレ、ジョン・ガリアーノ、ラフ・シモンズ、そして現在のマリア・グラツィア・キウリが並ぶ。 彼らにはディオールと葛藤した跡がみえる。 彼か私か! 行き来する揺れが作品に現れている。 それだけディオールは手強い。 後半から大規模な会場演出で戸惑ってしまったわ。 ディオールや後継者との対話が終わり、彼らが遠くに行ってしまった。 *美術館、 https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/Christian_Dior/