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6月, 2013の投稿を表示しています

■イザベラ・バード旅の世界写真展

■東京大学駒場博物館、2013.3.16-6.30 ■ http://museum.c.u-tokyo.ac.jp/exihibition.html#Bird ■ 「ツインタイムトラベル」とはバードの写真と地理学者金坂清則の写真を対比させ時空を立体的にすることらしい。 しかし海外旅行というのは麻薬と同じだ。 着陸した機内から出た時の初めての国の匂いと過る不安。 ・・。 成田へ戻る便の席に座った時の脱力感と充実感。 そして離陸直後から次の旅のスケジュールを考える楽しさ・・。 平凡社の東洋文庫は大書店に行かないと置いていない。 この棚の前に経つといつも旅を考えてしまう。 旅行記・遊覧記・随行記・見聞録・漂流記・巡礼記・探検記・航海記・踏査行・巡察記・風土記・遍歴記・名所記・・・。 未知の旅で一杯だ。 バードの翻訳本の多くがこの文庫に収まっているのに納得。

■坂本一成・住宅めぐり

■八王子夢美術館,2013.5.17-6.30 ■ 住宅建築は興味が尽きないわね。 衣食住の一つだから。 坂本は「建築を自由にする」と言っているの。 この例として「・・nLDKを使わない。 代わりに関係性を繋げられる主室・間室・外室を使う・・」。 なるほど。 でも言葉の違いだけでよくわからないわ。 ただ解放的になることは確かね。 土地の狭い日本での一戸建てはこの解放が曲者かもね。 むしろ思想を外に集中する集合住宅のほうが安心して住めそう。 ところでキャプションの文章がまた曲者なの。 多分学生に書かせたのね。 「・・用途の分節に対応しながら各層の平面形状の違いや外部空間との関係から、場所ごとの異なる質の空間を都市へと連続させ開放させる・・」。 文章の意味はわかるけど。 写真や図面の建築物を前にすると混乱するわ。 コトバとモノが一致した建物は心休まるけど、自由な建築は休ませてくれないようね。 *館サイト、 http://www.yumebi.com/acv53.html

■近代洋画にみる夢・河野保雄コレクションの全貌

■ 府中市美術館、2013.5.25-6.30 ■ http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/kindaiyouganimiruyume/index.html ■ コレクター河野保雄の名前を初めて知りました。 無名の長谷川利行を収集したのは日常の生活や世間の関心から出発したのでしょうか? しかし関心は広がりを持っているようです。 実業家ということで時代に敏感だったのかもしれません。 明治後期から昭和中期までの約250点が展示されています。 これといった作品はありませんが画家たちの周辺を浮かび上がらせるような内容です。 そして多くが両親や祖父母の時代のためか観客の過去を振り返ることができる展示です。

■中村好文展・小屋においでよ

■ギャラリー間、2013.4.17-6.22 ■ http://www.toto.co.jp/gallerma/ex130417/index.htm ■ 「森の生活」の引用「死ぬときになって自分が生きていなかったことを発見するようなはめに陥りたくない・・」。 納得いく小屋を作ってそこに住むこと。 この引用から逃げる一つの答えである。 会場入口ではもちろん大先輩鴨長明が出迎えてくれる。 堀江謙一のヨットの内部は漆のように赤みがかっている。 精神的肉体的に落ち着いて<ハイ>になれる色だとおもう。 実物のHANEM HUTが中庭に建てられている。 線と管の無い家(=電気・水道・ガス・通信が無い)である。 台所・トイレ・シャワはある。 部屋の本棚をみると、映画関係は小津安二郎と A ・ヒッチコック、伊丹十三・・。 小屋的にみえないが。 人間大の小さな建物をみていると必要なモノは何かが明確に見えてくる。 そして自然の中で小動物のように生活する楽しさを想像できる。

■「暮らしと美術と高島屋」展

■ 世田谷美術館,2013.4.20-6.23 ■ 「染織家と親密な関係を築き、美術的な商品を世に問い続ける・・」ことが百貨店美術のスタートらしい。 日本橋高島屋は納得する展示会が多い方ね。 日本橋三越、新宿小田急も味があったかな。 小田急は今は開催しているのかしら? 百貨店美術館では西武が一番。 伊勢丹は平凡すぎた。 今の文化村は良くも悪くもリッチな感じが漂っている。 横浜そごうを含め保守的過ぎるの。 もはや流れを変えられない。 西武で終わってしまったようね。 高島屋鈴木弘治とセゾン辻井喬の対談をビデオで観たけど文化戦略が描き切れていない。 辻井は既に高齢よ。 高島屋の東南アジア進出も二匹目の泥鰌になるかもね。 アジアの生活や文化が日本と同じような道を辿るならいいけど・・。 *館サイト、 https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00165