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12月, 2014の投稿を表示しています

■2014年美術展ベスト10

・ シャヴァンヌ展 ・ ラファエル前派展-テート美術館の至宝- ・ 岸田吟香・劉生・麗子、知られざる精神の系譜 ・ 暁の劇場-鴎外が試みた、或る演劇- ・ デュフィ展 ・ シモンドール、四谷シモン ・ フィオナ・タン-まなざしの詩学- ・ リー・ミンウェイとその関係展-参加するアート、そして世界とつながる- ・ 菱田春草展 ・ フェルデナント・ホドラ展-脈動する生命のリズム- ・ ディオールの世界-エスプリ・ディオール- *並びは開催日順。 選出範囲は当ブログ。 映画は除く。 1展おまけ。

■みんなのアムステルダム国立美術館へ

■監督:O・ホーヘンダイク ■ユーロスペース,2014.12.20- ■美術館改修工事のドキュメンタリーよ。 工事で発生する課題・問題を議論していくストーリーなの。 例えば自転車道で市民と対立、歴史あるアーチの工事ミス、室内色を巡って業者と重ねる折衝、大砲の陳列方法などなど。 そして自転車道問題が長引き、閉館4年の計画が10年に延びてしまったの。 よくぞここまで延ばした!! この作品の一番の面白さは館職員たちの顔が見えること。 元館長や新館長、部長、学芸員、広報など一人ひとりが意見を述べ行動する姿を映し出しているからよ。 工事が完了した美術館をみて一職員が、「あれだけ苦労したのに努力の跡が見えない・・。 これをエレガンスと言う・・」。 うん。 努力の跡が見えるような結果を出すなんてプロとは言えないもんネ。 *作品サイト、 http://amsmuseum.jp/

■ディオールの世界-エスプリ・ディオール-

■玉屋ASビル,2014.10.30-15.1.4 ■若きディオールは建築家志望だったらしい。 地面47cmからの質量感ある建築的彫刻的ニュールックをみると、なるほど彼の謎が一つ解けたように思える。 これに最新の美術と音楽を絡ませ、しかも女性の肉体をキャンバスにしているのだから最強の芸術作品といえる。 服装に関心が行き届かない者は芸術を語る資格がないとディオールに言われているような素晴らしい展示会場だ。 M・ディートリッヒもE・テイラーもM・モンローもB・バルドーもS・ローレンもⅠ・バーグマンもN・キッドマンもN・ポートマンも京マチ子も・・、マーガレット女王もグレース・モナコ公妃もダイアナ公妃も皇后美智子も・・、さり気なくディオールを着ていたのだ。 シンプルいずエレガンスのディオールは着る者に余分なことをしないしさせない。 *FASHIONPRESS、 https://www.fashion-press.net/news/12824

■新たな系譜学をもとめて-跳躍/痕跡/身体-

■東京都現代美術館,2014.9.27-15.1.4 ■副題は「身体の痕跡を辿り新たな跳躍をしよう」ということね。 作品の陳列順序はナゼか複雑。 気になった作品を書いていくわ・・ 1.ダムタイプ「TRACE/REACT」(2014、音響) 超指向性スピーカを使用した作品。 目を瞑と広い空間の中に居るみたいでづっと座って聞いていたかった。 2.シャロン・ロックハート「エシュコル=ヴァハマン式記譜法における4つのエクササイズ」(2011、映像) ノア・エシュコルは初めてよ。 腰と肘を中心にしてヨガの動きを速くしたような振付なの。 精神的に安定してるから見ていても草臥れない。 展示室にはパッチワーク作品が飾ってあるの。 彼女がデザインを考えダンサーが縫ったようだけどダンス作品との関係は薄い感じ。 でも彼女の美学が分かって面白い。 3.チョイ・カファイ「永遠なる夏の嵐」(2013、映像) 土方巽「夏の嵐」を記録するため、実験者の神経に電気信号を流して舞踏と同じ動きを電気媒体に保存するの。 デジタル化指向の行き過ぎかも。 作品はともかく芸術家としては楽しそうな人ね。 4.チェルフィッチュ「4つの瑣末な駅のあるある」(映像) これは元々チェルフィッチュの役者身体の動きや喋り方に特徴があるから分割して作品にできるの。 掘り下げれば面白い結果がでるかもしれない。 でも作品としての舞台も観ておきたい。 5.インバル・ピント&アブシャロム・ポラック・ダンスカンパニ「ウォールフラワ(2014)」「DIO-CAN(1993)」(映像) 前者はこの現代美館で上演したので取り上げたのかしら? 完成度の高い作品にみえる。 後者は身体に絵具を付けて背景の壁に塗っていくとても刺激的なパフォーマンス。 20年の時代差を意識してしまうわね。 6.土方巽「肉体の叛乱」(1968、映像) 地下展示会場は「夏の嵐」で始まり「肉体の叛乱」で終わるとは、やはり土方巽の存在は大きい! ところで映像作品には椅子を2,3用意して欲しい。 ここは客が少ないから可能なはずよ。 どの美術館でも映像作品の展示は無理が出ているわね。 (7.)大植真太郎、森山未來、平原慎太郎「これがダンスに見える日」 展示室が離れていたので見落とした! 出口の掲示を見過ごしたかしら? ・・以上6点が会場で長く足を止

■ボストン美術館ミレー展

■三菱一号館美術館,2014.10.17-2015.1.12 ■府中美術館の「 ミレー展 」が面白かった、ということでここも訪れました。 ミレー25点他40点ですから、ミレーというよりバルビゾンやフォンテーヌブローの風景画が幅を利かしています。 農村風景は癒されますね。 ボストン美術館所蔵のためか良い作品が多い。  府中ミレーは物語力が素晴らしかった。 しかし今回は作品をじっくりみるだけの展示です。 この二つの展示会でミレーが近くにいる画家の一人になりました。 *artscapeサイト、 https://artscape.jp/exhibition/pickup/10104107_1997.html