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4月, 2023の投稿を表示しています

■歌舞伎町タワー

■設計:久米設計,施工:清水建設,運営:東急株式会社 ■2023.4.14開業 ■新宿駅ホームからいつも遠くに眺めていたのだが、やっと館内を見学してきた。 外観は青白いガラスのため雪が積もった氷壁のようにみえる。 トー横からエスカレーターで2階に入る。 「祭り」をテーマにした屋台がぎっしりと詰まっている。 小さな舞台もある。 「歌舞伎町横丁」だ。 繁華街では見慣れた光景だが売りは安心感だろう。 3階・4階はnamcoと体験型のアミューズメント施設。 5階はウェルネス施設。 美と健康と食事の組み合わせらしい。 歌舞伎町でウェルネスとは珍しい。 2階から5階迄の組み合わせをみて誰を対象としている建物なのか?悩む。 しかも子供から大人まで一緒くたにだ。 6階は劇場。 900席だからコクーンやパルコより大きい。 この夏の「少女都市からの呼び声」は観に来る予定だ。 9階は映画館。 東急系の109シネマズが入っている。 坂本龍一監修の売店があったがこれは新鮮だった。 しかし上映と上演が重なるとエレベーターが混み合うだろう。 17階にはダイニングやバーが入っている。 18階以上はホテルだが5月開業と聞いている。 帰りのエスカレータからプリンスホテルが眼下に見える。 西武から東急の流れはまだ続いているのか? 周辺をぐるっと回る。 バス乗降所もある。 団体客を呼び込むのかな? 地下はライブホールらしい。 どの階も昼間のため開店休業のような雰囲気だったのは仕方ない。 夜に来るしかない。 *歌舞伎町タワー、 https://www.tokyu-kabukicho-tower.jp/

■羽田エアポートガーデン

■設計:日建設計,施工:西松建設,管理運営:住友不動産 ■2023.1.31開業 ■羽田に降りて、今年1月に開業した「エアポートガーデン」を寄り道してみた。 多摩川にへばり付いている細長い建物だ。 第三ターミナルからジャパンプロムナードと呼ばれる通路で2階へ結ばれている。 日本文化を意識した売店が連なる。 2階、1階、地下1階はショッピングゾーンだ。 和菓子・和食が目立つためか<江戸>をテーマにしたような雰囲気がある。 レストランでは寿司、鰻、蕎麦、饂飩、ラーメン、お好み焼き、カレー・・。 もちろん旅行用小物からローソン、マツモトキヨシまである。 目新しいところはない。 要は空港直結の1700室のホテルと言うことだろう。 気にいったのは宿泊者以外でも利用できる天然温泉「泉天空の湯」である、今日は入らなかったが。 住友不動産は「有明ガーデン」のコンセプトをそのまま羽田に適用したようだ。 ただしイベントホールをコンサートから会議室等に変更してある。 羽田は付け足しばかりで複雑な空港になりつつある。 *羽田エアポートガーデン、 https://www.shopping-sumitomo-rd.com/haneda/shopping/

■東京ミッドタウン八重洲

■建築主:八重洲二丁目北地区市街地再開発組合,設計:日本設計,施工:竹中工務店 ■2023.3.10グランドオープン ■一か月前にオープンしたミッドタウン八重洲を見学に行く。 ミッドタウンでは三作目だ。 規模は一番小さくみえる。 東京駅に近い。 地下にバスターミナルを持っている。 この為か商店の品ぞろえは小物が多い。 土産用だ。 レストランも軽食店が連なる。 地下1・2階にバスターミナルがある。 新しくできた新宿バスターミナルと比較しても狭い。 行先も北関東が多いようだ。 4・5階のイノベーションセンターへ上る。 会議室などのビジネス施設からできている。 今は閑散としている。 庭テラスもある。 7階から38階はオフィスになっている。 エントランス案内をみると数十社が入居している。 中堅企業が多いようだ。 40階から48階はブルガリホテル。 宝飾店がホテルを経営しているとは知らなかった。 調べると1泊50万円前後が多い。 面白いのは区立城東小学校が低層階に入居していることだろう。 1階入口から中を覗くと下駄箱などが置いてある。 しかし窮屈な感じだ。 隣の小さなアネックスビルには子供用施設もある。 近隣住民を考慮していることが分かる。 六本木、日比谷のミッドタウンと比較すると日常生活の匂いがする。 ブルガリホテルだけが浮いている感じだが。 駅前にできた新時代の雑居ビルと言えるだろう。 *東京ミッドタウン八重洲、 https://www.yaesu.tokyo-midtown.com/

■The Original

■ディレクター:土田貴宏 ■2121デザインサイト,2023.3.3-6.25 ■<オリジナル>の意味は、「・・世の中に深く影響を与えるデザインを指す」「・・必ずしも始まりという意味ではない」。 この定義に従って「確かな独創性と根源的魅力、純粋さ・大胆さ・力強さを・・」備えた製品を選んでいます。 デザインの対象と言えば<衣食住>でしょう。 <衣>を除き<住食>の中で使用する家具・食器類の出展が多い。 変わったところでは、熊のぬいぐるみ「ディアベア」が出展されていました。 ほどよい野性味、客観的な可愛いさ、極端にすり寄って来ない。 このため飽きない。 さすが<オリジナル>といえます。 なんと「カロリーメイト」もある。 1個の大きさは100kカロリーで、焼きが均一になる穴が開いていて大きさもちょうど良い。 なるほど。 そして「シグマ・コンパクトカメラ」。 このカメラを手にすると「自分が何を観てどのように撮るのか意識させられる」。 スマホでパチパチ撮る時とは違います。 見た目も重要ですが、やはり身体が納得するか否かにかかっている。 作品を自身で持ったり座ったりしたかったですね。 *美術館、 https://www.2121designsight.jp/program/original/ *「ブログ検索🔍」に入れる語句は、2121デザインサイト ・・ 検索結果は23展 .

■ルーヴル美術館展、愛を描く

■国立新美術館,2023.3.1-6.12 ■1章「ギリシャ古代神話」と2章「キリスト教」に分類、これに沿い展示・解説している。 二系統の愛の違いがはっきり見えてきますね。 先ずはプーシェが迎えてくれたが知らない画家も多い。 今回は古代神々の、キリスト教徒の、名前から作品に入っていくことになる。 神々や教徒の名前からどのような愛になるのかが決まる。 複雑な鑑賞です。 楽しい作品が1枚ありました。 それは「ナクソス島のバッカスとアリアドネ」(ブラッツァ作)。 小さくてごちゃごちゃしているが単眼鏡でじっくり見ていると時が経つのを忘れます。 単眼鏡が役にたちました。 会場が混んでいるからです。 キャプションに近づけない場合もある。 解説を読まないと愛の経緯が分からない。 そして3章「人間のもとに」で日常の愛に近づく。 4章は嬉しいオマケですね。 前半では所々にあるイタリア色にも目が喜び予想以上の内容でした。 さすがルーヴル、裏切りません。 *美術館、 https://www.nact.jp/exhibition_special/2023/love_louvre/index.html

■ブルターニュの光と風 ■憧憬の地ブルターニュ

■SOMPO美術館,2023.3.25-6.11 ■ブルターニュを描いた美術展を二つ観る。 先ずは新宿SOMPO美術館へ。 カンペール美術館所蔵品展です。 もちろん初めての作品が多い。 16世紀まで独立国家であった「ブルターニュ公国」の存在も知る。 ケルトの歴史・文化、カトリック系の衣装や風習など、この地を絵画で知ってもらおう。 このような企画ですね。 前半は未知の世界に浸れました。 後半はブルターニュに集う画家たちの作品が並ぶ。 P・ゴーギャン、E・ベルナール、P・セリュジェ、M・ドニ・・。 S・コッテと「バンド・ノワール」は新鮮な暗さです。 「さよなら、ゴーギャン」(セリュジェ、1906年作)の二人の姿が印象に残りました。 *SOMPO、 https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2022/bretagne2023/ ■国立西洋美術館,2023.3.18-6.11 続いて上野西洋美術館へ。 こちらは物量作戦ですね。 ゴーガンが10枚以上並んでいる。 全国の美術館から掻き集めたようです。 でも海外からはオルセーの2枚しかない。 4章「日本発、パリ経由、ブルターニュ行」で多くの日本人画家が登場するのに驚きます。 なぜブルターニュは画家を惹きつけるのか? 「ケバケバした派手な避暑地より朴納な土地へ・・」。 中村義夫がツマラナイ答えを出している。 日本で言えば20世紀初頭の東北奥地へ行くようなものでしょう。 「ここは私の国ではない」とO・ルドンは言っている。 パリからの交通の便が整ったからでしょうか? それはともかく量的な観応えがありました。 二展をまとめるとブルターニュがグッと近づきます。 特にカンペール美術館の力が大きかった。 西洋美術館HPの観光映像も参考になりました。 ところでゴーギャンとゴーガンの表記は一つに統一してほしいですね。 *西洋美術館、 https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2023bretagne.html