■ブルターニュの光と風 ■憧憬の地ブルターニュ

■SOMPO美術館,2023.3.25-6.11
■ブルターニュを描いた美術展を二つ観る。 先ずは新宿SOMPO美術館へ。 カンペール美術館所蔵品展です。 もちろん初めての作品が多い。 16世紀まで独立国家であった「ブルターニュ公国」の存在も知る。 ケルトの歴史・文化、カトリック系の衣装や風習など、この地を絵画で知ってもらおう。 このような企画ですね。 前半は未知の世界に浸れました。 後半はブルターニュに集う画家たちの作品が並ぶ。 P・ゴーギャン、E・ベルナール、P・セリュジェ、M・ドニ・・。 S・コッテと「バンド・ノワール」は新鮮な暗さです。 「さよなら、ゴーギャン」(セリュジェ、1906年作)の二人の姿が印象に残りました。
■国立西洋美術館,2023.3.18-6.11
続いて上野西洋美術館へ。 こちらは物量作戦ですね。 ゴーガンが10枚以上並んでいる。 全国の美術館から掻き集めたようです。 でも海外からはオルセーの2枚しかない。 4章「日本発、パリ経由、ブルターニュ行」で多くの日本人画家が登場するのに驚きます。 なぜブルターニュは画家を惹きつけるのか? 「ケバケバした派手な避暑地より朴納な土地へ・・」。 中村義夫がツマラナイ答えを出している。 日本で言えば20世紀初頭の東北奥地へ行くようなものでしょう。 「ここは私の国ではない」とO・ルドンは言っている。 パリからの交通の便が整ったからでしょうか? それはともかく量的な観応えがありました。
二展をまとめるとブルターニュがグッと近づきます。 特にカンペール美術館の力が大きかった。 西洋美術館HPの観光映像も参考になりました。 ところでゴーギャンとゴーガンの表記は一つに統一してほしいですね。