■柔らかな舞台、ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ

■東京都現代美術館,2022.11.22-23.2.19
■オランダの映像作家オルデンボルフの作品展です。 映像6本が上映されている。 「マウリッツ・スクリプト」(2006年)と「ヒア」(2021年)を観る。 どちらもオランダ植民地時代の影響が現代に投げかけている内容でした。 ブラジルがインドネシアがオランダ領だった! 歴史では入門かもしれない。 でも突然、目の前に出されると上塗り知識が剥がれ落ちます。 植民地や移民をテーマに意見が異なる人達が議論していく。 そこに文化や芸術を被せていく。 ブラジル先住民やクロンチョン音楽などを調査・演奏し歴史の繋がりを再認識する。 現代オランダにより深く入り込むことができます。 
次に日本で撮影した「彼女たちの」(2022年)を観ることにする。 林芙美子と宮本百合子を描いているらしい。 とくに林はインドネシア経由でオランダと結びついている。
しかし閉館時刻が迫っていたので別日を検討する。 ウェルカムバック券を発行してもらいました。 でも再び行く元気が出るかどうかです。 しかも当美術館は陸の孤島ですからね。
映像展はいつも躊躇します。 絵画や彫刻など動かない作品を観客が動きながら観る。 これを前提に館が建てられているからです。 今日の映像展示方式はいつもより良いほうですが・・。 
自宅配信が無理なら、各地に空間を用意して観客はそこに出向きゴーグルを掛けて観る。 あらゆる展示会もちろん仮想空間にも対応できます。 近くの駅にこのような美術館の出前館ができればいいですね。