■隈研吾展、新しい公共性をつくるための猫の5原則

■東京国立近代美術館,2021.6.18-9.26
■5原則とは「孔」「粒子」「斜め」「やわらかい」「時間」を指すらしい。 「やわらかい」は分かった。 残りの四つは? 「孔」は法隆寺建築群の間のようなもので「粒子」はアフォーダンスに似ていて「斜め」は折衷ではなく止揚でもなく「時間」はループ量子重力理論に通じる・・!? クマの言うネコの5原則は難解ね。 でも神楽坂に住み着いている野良猫の行動を観察すれば分かるかもよ。
隈研吾の作品は一味違う。 建築家が避けていたものを形にしようとしている。 それは木材の活用にあるの。 風土や気候など環境に根差した身体及び精神への装飾として使っている。
木材を羽板や庇や格子に適用するので素人ぽく庶民ぽくなる。 例えば「アフォーレ長岡」「プザンソン芸術文化センター」。 「浅草文化観光センター」「南三陸のさんさん商店街」は基礎からまるごとね。
またガラスやアルミ、セラミックやカーボンをパネルや膜、綱にして木材と共用していく。 これで独特な軽さと表現が生れる。 たとえば「高輪ゲートウェイ駅」。
日本の風景にはスッキリ当てはまるけど、西欧のような石の街並みに木材混じりの建物が入ると異化効果が強くなってしまう。 例えば「The Exchange」「オドゥンパザル近代美術館」。
隈研吾の作品はノラネコに合うことが分かったわ。 小規模作品には彼の特長が発揮されているとおもう。 でも大規模作品、特にハイブリッドを好まない場所では木の評価は定まっていないはず。 それには作品の品質維持が大事かな?   
*「ブログ検索」に入れる語句は、隈研吾