■新・晴れた日、篠山紀信  ■世界報道写真展2021

□新・晴れた日,篠山紀信
■東京都写真美術館,2021.5.18-8.15
■「天井桟敷一座」をはじめの1枚に持ってきたことに驚く。 次の「日米安保条約反対デモ」をみてその位置づけが分かる。 劇団をデモ隊と同列にしたかったのかもしれない。 しかしデモに向かう女性たちの笑顔がいい。 そのまま、晴れた日のような作品が続く・・。
特に「「明星」表紙」(1972-81)は言うことなし。 ピンクレディー、沢田研二、山口百恵、郷ひろみ、キャンディーズ、西郷秀樹、天地真理、野口五郎、・・。 彼らの最高の笑顔に出会った。 当時でも見ることができない素晴らしい顔だ。 しかし人物画と比べて風景はいただけない。 また後半の人形も時代に追いついていない、四谷シモンの頃は新鮮だったが。
この美術館では珍しく2,3階を使っての展示だが余裕がみえる。 解説書も見易い読み易い。 作品を含め、コロナを寄せ付けないほどの晴れた日差しが気持ちいい。
*「ブログ検索」に入れる語句は、篠山紀信
□世界報道写真展2021
■写真技術の進歩で多くが美しい色彩だ、ただし被写体はその逆で複雑だが。 この1年の大事件を思い出させてくれる。 例えばレバノンの爆発事故、いまも続くコロナ状況下の世界、イタリアに留まっている難民の日常、多発する山火事などなど。 イスラエル刑務所の存在も記憶に残る、そしてLGBTや自閉症の人々も。 今年の展示は楽しい写真が少ない、大きな戦争はなかったようだが・・。 世界を振り返るのにもってこいの写真展だ。