■明治有田、超絶の美-万国博覧会の時代-

■そごう美術館,2015.9.15-10.4
■明治時代に有田焼が息を吹きかえした一因は万国博覧会があったからよ。 ウィーン(1873年)、フィラデルフィア(76年)、パリ(78年)、バルセロナ(88年)、パリ(89年)、シカゴ(93年)、パリ(1900年)、セントルイス(04年)と30年で8回も万博が開催されているの。
大きいけれど精緻な作品が多い。 万博の好評と輸出の好調で「・・陶工たちの興奮状態から生まれた」と書いてある。 やはりハイな状態で作るとどこか異様な感じもするわね。 絵柄や意匠も多彩だし万国博客の混乱の中に喜んだ顔が見えるようだわ。
花瓶などの装飾品から食器など日常品への変化や、陶磁会社の経営失敗から20世紀初頭は既に下り坂。 藩や皇室への提供も含め普通に戻った感じがする。
200点もの作品と「香蘭社」「青磁会社」「深川青磁」の人と組織を絡めての世紀末日本陶磁史を鮮やかに切り取った展示だった。
*館サイト、https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/archives/15/arita/index.html