■オスカー・ニーマイヤー展-ブラジルの世界遺産をつくった男-

■東京都現代美術館,2015.7.18-10.12
■「ニテロイ現代美術館」が円盤になり空を飛んでいるのを見て人形劇サンダーバードを思い出してしまいました。 「ブラジリア大聖堂」はロケット発射台、「アシス教会」はロケット格納庫、そしてトレーシー一家が住んでいそうな「カノアス邸宅」、ブラジリアは近未来都市の舞台セットにぴったりです。
ニーマイヤーの建築物は20世紀の青春がそのままレトロ化されて現前しているようです。  ル・コルヴュジエが見え隠れするが気にならない。 カラっとしたダイナミックの中に人間の懐かしい匂いがあります。 行ったことのない大陸ラテンアメリカを意識します。
■20世紀最後の巨匠オスカー・ニーマイヤー
■監督:M=A・ウォンバーグ
■展示室で上映していたドキュメンタリーです。 ついつい引き込まれて1時間すべてを見てしまいました。 彼の建築を忘れていた理由が分かった。 20年の軍事政権が続いた為、それと乾燥の奥地ブラジリアの地球距離の遠さです。
1967年の皇太子訪問ニュースを見て、50年前まで十数万人の日本人がブラジルへ移住していたことが信じられない。 日伯外交樹立120周年記念にニーマイヤー展を特集したのは正解でしょう。 但し副題に「世界遺産」の言葉を入れたのは官僚的場違いです。
*館サイト、http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/oscar-niemeyer.html