■ゴッホ展、人生を変えたふたつの出会い

■上野の森美術館,2019.10.11-2020.1.13
■前半はハーグ派、後半は印象派からゴッホを眺める展示らしい。 副題にある「ふたつ」とは両派を指す。 これにバルビゾン派を繋げるとゴッホがみえてくる。
ハーグ派はよく知らない。 当ブログでも一つしかヒットしない*1。 前半はゴッホを考えながらハーグ派の作品をジワジワ観ることになる。 会場はけっこう混んでいる。 ゴッホの絵の生まれ故郷を初めて訪れた感じだ。 モンティセリの影響も知る。
1886年、ゴッホがパリへ出てからが後半になる。 ゴッホの動向も既知が多い。 先ずは印象派の画家たちの作品が並ぶ。 キャプションもゴッホとの関係を選んでいる。 「クロード・モネが風景を描くように人物を描かねば・・」。 壁に書かれたゴッホの言葉だ。
それにしてもゴッホはハーグを何故簡単に捨てただろうか? 表面的にそうみえる。 しかし展示前半を観た後では、両派が混ざり合っていくのがゴッホではないかと考えてしまった。 それは当たり前!と言われそうだが、実物のハーグ派を前にして初めてそのように推察できる。 今回の目玉「糸杉」をみてもそれを感じる。 画家としての濃密で短い10年を時間軸では区切れない。
*1、「オランダ・ハーグ派展,近代自然主義絵画の成立」(損保ジャパン興亜美術館,2014年)
*館サイト、http://www.ueno-mori.org/exhibitions/article.cgi?id=913189