■印象派からその先へ、世界に誇る吉野石膏コレクション展

■三菱一号館美術館,2019.10.30-2020.1.20
■第一章「印象派誕生」第一室は数人の画家で始まるが、二室はピサロ、三室はシスレー、四室はルノアールそして再び画家たちへと散っていく。 思っていた以上に充実している。 でも薄い感じがする。 その理由が分かった。 見所でパステル画が登場するからだろう。 石膏とパステルの関係を強調したかった? いや、冗談! 第二章「フォーヴから抽象」はコンパクトに仕上がっているがとても濃い。 章間の濃薄が効いている。 ジックリ楽しめた。 第三章「エコール・ド・パリ」はシャガールで一杯だ。 タイガーボードも壁だけじゃない。
吉野石膏コレクションは2001年文化村での記録があったが中身は全く覚えていない*1。 自前の美術館は持っていないようだ。 替わりに山形美術館へ寄託しているらしい。 財団も資産運用と活用で両得なのだろう。
ところでタイトルが「・・その先へ」とある。 前衛と伝統のはざまの「エコール・ド・パリ」は革新性を失いその先は分解してしまった。 しかし沢山のシャガールでまとめているとは嬉しい<その先>だ。
*1、「コーポレート・アート展」(Bunkamura,2001年)
*館サイト、https://mimt.jp/ygc/