■カミーユ・アンロ、蛇を踏む  ■李禹煥、版との対話  ■山田七菜子

■東京オペラシティアートギャラリー,2019.10-16-12.15
□カミーユアンロ蛇を踏む
■「いけばな」が並べられている会場にびっくり。 でも華道とは少しちがう。 俄仕込みのような感じかしら? タイトルを読んで驚く。 文学作品名とその一部が展示されているの。 たとえば「しあわせな日々」(ベケット)、「道徳の系譜」(ニーチェ)等々全39作品。 これで花と文章の断片の関係を追ってしまう。 その中に「蛇を踏む」(川上弘美)もある・・。 
水彩でサラッと描いた絵画が次に並ぶ。 ストライプ模様が平面と立体そしてアイデンティティ・クライスまで進む作品群だと後から知って感心する。
そして「青い狐」の部屋へ。 壁一面に塗られた青色が細胞に活を入れてくれる。 そこに本や写真、絵画や彫刻などが無造作に置かれている。 ところが解説を読むとライプニッツから引用した構造で配置されているらしい。 次の「偉大なる疲労」(ヴィデオ13分)も観る。 これは「青い狐」を時間軸に伸ばしたようで彼女の思想が強く表れている。 構造から世界を把握したい! 個々のモノは彼女の好みが出ている。 自然環境への関心もある? 博物学的世界を描こうとしているが好みが雑音になり形にまとめ切れていない。 突っ込み過ぎると統合失調的作品になってしまうわね。 分解しそうな構造を美的優位性で支えている面白さが全ての作品にみえる。
*館サイト、https://www.operacity.jp/ag/exh226/ 
□李禹煥,版との対話
■「東洋的抽象」をテーマにした寺田コレクションの李禹煥版画作品を展示。 ミニマルな現代書道のようだわ。
*寺田コレクションより
*館サイト、https://www.operacity.jp/ag/exh227.php
□山田七菜子
■現代の野獣派!?
*館サイト、https://www.operacity.jp/ag/exh228.php