■日本、家の列島-フランス人建築家が驚くニッポンの住宅デザイン-

■汐留ミュージアム,2017.4.8-6.25
■フランスの建築家・写真家4人が日本で見つけた個人住宅の欧州巡回帰国展です。
1章「昨日の家」は有名建築家作品14点を写真と平面図と解説でまとめています。 建築家は知っているが14点中8作品、A・レーモンド、前川國男、清家清、吉田五十八、篠原一男、坂本一成、伊藤豊雄、山本理顕は初めて知る建物です。 やはり個人住宅はみる機会が少ない。 この中で気に入ったのが山本理顕「山川山荘」(1977年)。 一つ一つの部屋を独立させ屋根だけを上から被せている。 部屋から部屋に行くには外に出なければいけない。 実生活を想像しながらみると色々考えさせられます。 
2章「今の家」は現存する個人住宅20作品の模型と映像、住人の感想で構成されています。 映像は約2分で実際に生活しているところを撮っている。 気に入った家はありませんでした。 ナゼなのか?企画者のインタビュ映像を見て分かりました。 「境界が曖昧」「身体と自然が密接」など日本文化の特徴ありきで選んだ家だからです。 真冬に住人が震えている吹き抜けの有る部屋、布団を干すのに屋上まで登る家、会話もできないような狭くて長い居間、梯子を上り下りする家・・。 住み心地の悪い家ばかりです。 多くが冷暖房の電気代で目玉が飛び出ることでしょう。
3章「東京の家」は写真だけが36枚並んでいる。 これはチラッと見ただけです。
フランスでは建築家が個人住宅をつくることはないそうです。 副題にもあるように4人が驚いたのは変わった家ばかりを選んだ為だと思います。 普通の家を選んでも別の意味で驚くのが日本の個人住宅の「凄さ」かもしれません。
*館サイト、https://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/17/170408/index.html