■これぞ暁斎!ゴールドマン・コレクション

■Bunkamura・ザミュージアム,2017.2.23-4.16
■これだけの暁斎をまとめて観るのは初めてかもしれない。 やはり彼の作品は漫画に近い。 今なら週刊誌や新聞の連載や挿絵、子供から大人まで、宗教からエロまで一手に引き受けているはず。 手塚治虫が生涯描いた原稿枚数は10万枚と聞いている。 暁斎も結構な枚数だろう。 時代が違ってもデキル漫画家の資質は変わらない。
イスラエル・ゴールドマンとはどういう人なのだろう? イスラエルの富豪家? 序章「出会い」をみると動物や魚、両生類などを描いた作品が並ぶ。 彼は生き物をどのようにみていたのだろうか?  彼が言う「半身達磨」の質の高さとは何か? 副題にある「画力」という言葉は暁斎に似合う。 前回は「画鬼」だった*1。 彼も鬼力を持つ画に圧倒されたのかもしれない。
*1、「画鬼暁斎,幕末明治のスター絵師と弟子コンドル」(三菱一号館,2015年)
*館サイト、http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_kyosai/
*追記、美術館7階の本屋に立ち寄る。 ここで「美術とおカネ全解剖、アートの裏側全部見せます」(週刊ダイヤモンド)を買う。 美術系読み物が満載である。 3月末にみたNHK仕事の流儀「オークションスペシャリスト山口桂」の藤田美術館300億円落札の話は数行しか載っていない。 ある古美術商は「第一印象を大事にしている」と言っていたがその通り。 脳味噌がピクピクして喜べば先ずは良い作品である。 美術作品の良し悪しは自身のカラダで判断するしかない。