■原三渓の美術、伝説の大コレクション

■横浜美術館,2019.7.13-9.1
■生糸貿易で財を成した実業家原富太郎、号は三渓。 全コレクションは大が付く5000点。 松方コレクションと聞けば何点も思い浮かべるが、原三渓は実は1点もない。 展示会は彼を「コレクター」「茶人」「アーティスト」「パトロン」に分けて200点弱の作品で紹介している。
その中心は茶人のようだ。 若い頃からのコレクションはベースとしてあるが社会的には茶人として活動を広げたらしい。 「アーティスト」としての彼の作品も茶の香りがする。 碗に注いだ湯の状態を描いているような色合いだ。 そして「パトロン」と繋がる茶会は極めて重要だったはず。
キャプションは日本史日本美術の教科書の断片を読んでいる感じだ。 日本美術に徹している。 江戸時代の作品は面白いが全体が爺臭い。 5章「パトロン三渓」は彼と同世代の画家たちのため親しみ易くなっている。
三渓園は行ったことが無い。 展示作品をより身体化できる場所に違いない。 涼しくなったら行ってみよう。 
*生誕150年・没後80年記念展
*横浜美術館開館30周年記念展
*館サイト、https://yokohama.art.museum/exhibition/archive/2019/20190713-538.html