■トム・サックス、ティーセレモニー  ■コレクター頌、寺田小太郎氏を偲んで  ■衣真一郎

■東京オペラシティアートギャラリー,2019.4.20-6.23
□トム.サックス,ティーセレモニー
■これは楽しい。 日本文化を干した感じがする。 煮干しになった鰯、スルメになった烏賊、天日干しの鯵・・。 これらを目の前にした時と同じだわ。 違和感は無い。 音楽用スピーカを刀掛けにした日本刀はこんなにもシックリ納まっている(?) 茶の湯に親しんでいるか?と言われても本や写真から情報を得たものだけ。 逆に茶の湯の本質がみえてくる。 彼の茶室を覗いて分かったの。 茶の湯は形のある時間と空間だけだということが。 時空の表面に現れる物や人間関係もね。 形がちゃんと整っていればそれでいい。 個々がどう受け止めるかが違うだけ。 映像で座敷箒を庭帚でも使っていたのにはどういう訳か笑っちゃった。 それは日常を意識してしまったからだと思う。 それとトイレに旅客機用をそのまま使っているのにも笑えるわね。 海外旅行をしている気分よ。
*館サイト、https://www.operacity.jp/ag/exh220/
□コレクター頌寺田小太郎氏を偲んで
■企画展のオマケとしての寺田コレクションはいつも心を和ませてくれる。 入口で配られた資料をみて寺田小太郎がどういう人か初めて知ったの。
難波田龍起との出会いが「東洋的抽象」をテーマに選ばせた。 そこから日本の「幻想絵画」へ向かう。 抽象と幻想が表裏の関係にあるらしい。 周辺に「具象」と「日本画」が位置している。 このような体系かな。
コレクションの中では「幻想絵画」が一番印象深い。 日本的幻想は地球の自然が宇宙に広がったように感じられ心身が休まるからよ。 ここで出会った作家たちは忘れることができない。 今日も堪能したわよ。
*館サイト、https://www.operacity.jp/ag/exh221.php
□衣真一郎展
■タイトルに「風景」の文字が入る作品に良いのがある。 子供が描いたように見えるけどそれはカモフラージュ(風景に溶け込み欺くこと)だと分かる。 衣真一郎の風景はこれからどう進むのか楽しみネ。
*館サイト、https://www.operacity.jp/ag/exh222.php