■裸の劇場、小金沢健人

■神奈川芸術劇場.中スタジオ,2019.4.14-5.6
■この劇場で昨年開催した「さわひらき、潜像の語り手」が面白かったので今回も期待したのですが・・。
ほとんどが暗い会場は音響・照明・スモッグで満たされています。 真ん中にピアノが置いてある。 楽屋も解放してビデオ作品「半分シャーマン」(2019年)を上映している。 ・・。
仕事が終わりスタッフやキャストが帰ってしまった跡の劇場を描いているようにみえる。 彼らが作り出した光や音が残照や残響として今ここで漂っている感じでしょうか?
でも裸の劇場と言われてもピンと来ません。 「裸」は劇場と役者の関係を論じる言葉だからでしょう。
タイトルからピーター・ブルックの「何もない空間」を考えてしまいました。 でも今回の作品は意味ある雑音が漂っていてブルックの真逆をいっている。 また太田省吾「裸形の劇場」を思い出していたのですが大きく違う。 ・・分かりました。 身体へ繋がる道筋が作品の中で見えない。 たぶん観客が少なすぎるからでしょう。 私を入れて3人でした。 劇場身体が活性化されない。 「裸の劇場」がつまらなかった理由です。 観客数が多ければ違ったかもしれない。 でもそれが理由なのか? 他にもあるように感じられます。
ピアノ演奏を期待したのですがパフォーマンス日時が決まっているようです。 この時間帯はありませんでした。 残念!
*KAAT EXHIBITION 2019 Naked Theatre
*館サイト、https://www.kaat.jp/d/nakedtheatre