■ドービニー展、バルビゾン派から印象派への架け橋

■損保ジャパン日本興亜美術館,2019.4.20-6.30
■ドービニー・・、聞いたことのない画家です。 バルビゾン一派らしい風景画が並びます。 印象派画家たちに影響を与えたと云われている。 若手登竜門のローマ賞に落選し続けたツワモノらしい。
・・。 ドービニーの作品は近くでみると何かが不足している。 つまりデテールに魂が宿っていない。 3メートル以上離れて観るとそれが満たされてくる。 賞に落ち続けた理由はこのあたりでしよう。 歴史風景画「風景」「聖ヒエロニムス」は逆に見え見えです。
それよりも彼は版画を含め多くの作品を残している。 作品量の多さは食う為だったはずです。 その量がそのまま質に転化できた画家ですね。 この量が次世代画家の指針になり得た。
そして版画集「船の旅」などを見るとボタン号でセーヌ川やオワーズ川、セーヌ湾まで行って写生をしている。 版画を見ただけで彼の楽しい人生が感じられる。 船で小旅行をしながら絵を描く。 最高の日常でしょう! これではモネにも愛されるはずです。
*館サイト、https://www.sjnk-museum.org/program/5750.html