■バンクシー・ダズ・ニューヨーク

■監督:クリス・モーカーベル
■吉祥寺オデヲン,2016.3.26-4.21
■ニューヨークで落書きといえば地下鉄グラフィティだ。 これを見た時は唸ってしまった覚えがある。
バンクシーは文章の意味はともかく文字は下手にみえる。 でも無彩色系の絵は鋭い。 ユーモアが都市の汚さと混ざり合って落ち着いた光を放っている。
しかしこんなに騒ぎ立てたり作品が高値で売れているのが不思議だ。 美術系とパフォーマンス系の鬩ぎ合いの為か? 特に日本では街中に広告が溢れているので落書きのインパクトが薄くなっているのかもしれない。
サイトに投稿しそれを探しだすゲームになっているのも騒ぎを大きくしているようだ。 「見物人も作品の一部」と言っていたが観客も多彩だと落書きも活きる。 資本の論理も動いているのは確かだが、それをも巻き込んで街頭演劇にまで繋げる余裕がニューヨークにはまだあるということだろう。 2014年作品。
*作品サイト、http://www.uplink.co.jp/banksydoesny/