■MIYAKE ISSEY展、三宅一生の仕事

■国立新美術館,2016.3.16-6.13
■三宅一生の作品は戦後の化学工業や機械工業の成果を取り入れて日本の繁栄を形にしたようなデザインにみえる。 素材と形への拘りがそのまま20世紀後半の科学技術に繋がっている。 日本の伝統も引き継いでいるのがみえる。 意匠が強いから舞台芸術に使用したら特に映えるだろう。 彼の衣装を使ったシェイクスピアならいくらでも場面が想像できる。
会場は3つのセクションで構成されている。 作品史を<起承転結>に当てはめると、セクションAは起、BとCのPLEATSとTWISTは承、CのA-POCと132.5が転。 ・・しかし先が見えない。 1969年の彼の帰国理由が語られていた。 これを具現化しようと考えると何故かユニクロを思い出してしまった。 転では科学技術とファッションの質的統合がまとまりつつある。 でも彼の作品は量を強く連想させる。 世界経済を取り込んだ量的体系を確立して初めて結を結べる気がする。
三宅一生といえば21_21デザインサイト*1,*2だが、ここから離れると今回のように作品の歴史がよく見える。
*1、「アーヴィング・ペンと三宅一生」(2011年)
*2、「REALITY LAB-再生・再創造」(2010年)
*作品サイト、http://2016.miyakeissey.org/