■レオルド・ダ・ヴィンチ、天才の挑戦

■江戸東京博物館,2016.1.16-4.10
■「糸巻きの聖母」を目当てに行きました。 しかし凡才にとっては混乱の会場です。 対象範囲が広すぎる。 これが「天才の挑戦」と言うのかもしれませんが。
「自然と人間」で身体や動植物の素描から入り、「鳥の飛翔に関する手稿」では飛行機や機械工学が展開します。 やっと「糸巻きの聖母」の章ですがその前後は他画家の絵や資料で一杯です。 おまけに土木や建築工学の「都市計画」が付いています。
展示80点のうちレオナルド作品は8点しかない。 絵画以外はファクシミリ版でも本物でもどちらでも構わないのですが、この比率では周辺が五月蠅すぎます。 でも副題としてのレオナルドを観たい人はこれでよいのかもしれない。
「糸巻きの聖母」はスフマートがとても効いています。 ボヤッとした感じでハッキリみようとしてもハグラカされてしまう感じです。 絵の深淵に辿りつけない思いが残ります。 この絵はレオナルドの中ではあまり聞いたことがない。 その理由が少し分かったような気がしました。 日伊国交樹立150周年記念展。
「レオナルド・ダ・ヴィンチとアンギアーリの戦い」(東京富士美術館,2015年)
*館サイト、https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/s-exhibition/past/