■ジョルジョ・モランディ、終わりなき変奏

■東京ステーションギャラリ,2016.2.20-4.10
■モランディは何枚か見たことがあるけど真面目に対面するのは初めてかもね。
ナゼ瓶やカップはこんなにも整然と置いてあるのかしら? このためか数十枚をみてからやっとリズムが合ってきた感じがする。 すぐには寄せ付けてくれないのは作者が作品に費やした思考経過を観る側が肯定しなければいけないからだとおもう。 1枚づつ見るより会場の中央にいて同時に数枚単位で見ていくのが面白いのはこの過程を俯瞰できるからね。 「変奏曲」と言われているのがわかる。
量感はあるけど質感のセザンヌと違ってモノ本質への感動が湧かない。 かと言って抽象の感動もやって来ない。 瓶がモノからモノでなくなる過程を描いているようにも見える。 長く見ているとこの浮遊感の面白さが出てくるの。
ショップに寄って作品を写真でみると質感が増している。 筆の跡がなくなり滑らかな表面になったからかしら? こっちの方もいいわね。
*館サイト、http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201602_morandi.html