■隣の部屋-アーティスト・ファイル2015、日本と韓国の作家たち-

■国立新美術館,2015.7.29-10.12
■イム・フンスン「済州島の祈り人」「次の人生」は四・三事件を取り上げていて目が釘付けになりました。 映像技術・技能の進歩も取り込んでいて安定感があります。 小林耕平の言語系との関係を論じた作品は夏休み向けで楽しかった。 他に気に入ったのは横溝静の映像、イ・ソンミのガラス陶器。
作家12名の展示会です。 生まれた年は平均すると1976年でした。 そろそろ脂が乗ってくる歳ですかね。 このためか作品も美術系の周辺を狙ってタダでは起きないものばかりです。 意味を問うのが多いように感じました。 これはチョット・・というのも何点かありましたが。
でも日本と韓国の関連が見えません。 イ・ウォノ「浮不動産」はホームレスからダンボールを買う作品ですがハングル語と日本語の差しかない。 ホームレスも先進国を覆い尽くしています。 衣装や意匠や言語では見分けられますが関係性まで繋がらない。 キ・スルギの写真処理も日本の作家と同じ方向を目指しています。 作家達は日本と韓国の関係など関心が無いとおもいます。 彼らはその先を見据えているはずです。 その先で出会えればよいのですから。
*館サイト、http://www.nact.jp/exhibition_special/2015/af2015/index.html