■ボストン美術館浮世絵名作展

■山種美術館,2011.2.26-4.17
■150枚も前にすると江戸時代にどっぷり浸かることができます。 しかし、もはや江戸は別の国です。 顔・髪型・衣装・行事どれを取っても一世代前のパリやローマの遠さと同じです。
今回は鮮やかな色彩が注目されているようですが、場内はしっとりとしておりこれが江戸の色なのか?と感心しました。 蛍光灯でもなくローソクでもなく電球色の明るさです。
清長はポーズを取っているのがありありで、着物も重い感じがして硬直さがあります。 大人絵よりも「子宝五節遊」などの子供がいいですね。 そして、やはり歌麿は安心感があります。 「難波屋おきた」のような作品を見ると元気もでます。
この二人は、上松松篁と母親松園の違いと比べてしまいました。 松篁の生物の硬さと松園の生き生きらしい柔らかさです。 もう一人の写楽は表情が渋くて且漫画的です。 前者二人のワサビのような位置づけですね。
他に鳥文斎の品川、両国と隅田川、調布の玉川なども散策でき、観終わった後は味わい深い外国、江戸へ旅行をしたようでした。
*館サイト、http://www.yamatane-museum.jp/exh/archives/exh110226.html