■森と芸術

■東京都庭園美術館,2011.4.16-7.3
■平地にあっていつも緑で覆われていて光を通さない深い場所が森。 日本の平地には雑木林しかない、そして森の多くは山そのもの。 日本には森が無いことがわかるわ。 作品を眺めていて違和感がある原因はこれよ。
岡本太郎の登場には驚き。 巌谷國士のお友達? でも縄文土器は落葉広葉樹林の生まれで深緑の森とは異質にみえるわ。 そして「もののけ姫」は山の物語、「赤ずきん」や「眠れる森の美女」は森の物語ね。 主人公の足の強さにこの違いがでているわ。逆にエミール・ガレの「草花文花器」は日本的なものから少しズレているけど、これがヨーロッパ人からみた日本との森の差異かも。カール・ブロスフェルト「芸術の原形」のトリカブトの芽やシダの葉などを見ていると下手な作品より面白い。 森の原点ね。
巌谷國士お得意のテーマが並び過ぎてまとまりが無かったけど楽しかったわ。 ところでゴーギャンは少年期にペルーで過ごしたことを知ったけど彼の謎がまた少し解けたみたい。 瀧口修造が生涯一度しか欧州旅行へ行かなかったこともね、関係ないけど・・
*館サイト、http://www.teien-art-museum.ne.jp/archive/exhib/2011/mori.html