■アーティスト・ファイル2011

■国立新美術館,2011.3.16-6.6
■展示室に一歩踏み入れた時のいちばんの感動はクリスティン・ベイカーです。 躍動している立体感と色彩感が一瞬間停止しているような作品です。 「ペルセウスの筏」はまるで津波が押し寄せて来たような作品で迫力があります。
松江泰治の街の低空写真はジックリ見ていると面白さが膨らんでいきます。 東京のビルや家の俯瞰風景は決して外国に劣らないということを教えてくれます。 何が劣らないかというと増大するエントロピーの規則性です。
中井川由季の作品は女性陶芸家にしては珍しく大きく、物質量が黙って迫って来るところが気に入りました。
しかし全体をみると偶然の積み重ねから出てきたところで止まっている作品が多いですね。 それを作者のチカラと感性で必然に持っていけるかどうか!で、世界の今を表現できたか否かが決まるのではないでしょうか。
*美術館、https://www.nact.jp/exhibition_special/2011/af2011/