■フェルメール「地理学者」とオランダ・フランドル絵画展

■Bunkamura.ザミュージアム,2011.3.3-5.22
■シュテーデル美術館は「・・改築工事のため今回は最初で最後の貸し出しである」と言っています。 この自信はわかります。 なぜなら今回の「歴史画」「肖像画」「風俗・室内画」「静物画」「風景画」のどれを取っても素晴らしい内容ですから。
勤勉な人物、質素だが精神的豊かさが見える室内、精密でこだわりのある静物、整えられている森や林、建物。 17世紀ベネルクスの政治・経済・社会が見える展示会です。 それにしても大航海時代後期のオランダは強いですね。 どの絵にも強さがあります。
でも全体に暗いので静かさもあります。 フェルメールの「地理学者」のように静かな力強さです。 宗教改革の影響もあるのでしょう。花や果物の静物画は特に気に入りました。 熟したメロンや苺をみると涎が止まりません。 レモンの甘酸っぱさが広がります。
BUNKAMURAとしてはいつもより展示が一部屋分多いような気がしました。 最後の部屋は二流ものも多かったのですが、全体としてはとても充実している内容でした。
*館サイト、http://www.bunkamura.co.jp/old/museum/lineup/11_vermeer/index.html