■みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ、線の魔術

■Bunkamura.ザミュージアム,2019.7.13-9.29
■2017年「スラブ叙事詩」展ではミュシャに行き着いた達成感を持つことができた。 そして今、再び新しい1章から始まるのですね。 ミュシャは時代を超えて生き続けている。 それを確認する展示会です。
ミュシャが欧米で甦った瞬間は1963年のV&A回顧展だったようです。 ボヘミアン革命としてアートとロックに飛び火した。 その様子をジャケット・デザインにまとめている。 ・・ジェファーソン・エアプレインやジミヘン、ドアーズやピンク・フロイド。 精神を包み込むような「Q型方式」は咀嚼されながら当時の若者の生き方まで変えたはずです。
日本では「みだれ髪」「明星」の藤島武二の装丁から始めている。 実は少女漫画への影響は知らなかった。 時代と走りながら読んでいなかったからです。 水野英子や山岸涼子から「ロードス島戦記」の出渕裕までを眺めると少女漫画の略全てがミュシャに繋がっていると言っても良い。 「・・共鳴し(過ぎ)て一瞬立ちすくんだ」(水野英子)。 影響が一番あった分野がここ、副題の通りです。 これを知っただけでも楽しい展示でした。
*館サイト、https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/19_mucha/