■塩田千春展、魂がふるえる

■森美術館,2019.6.20-10.27
■塩田千春は早々に絵画を捨てパフォーマンスに切り替えたのね。 泥の中でドロドロする彼女は水分多めが好みにみえる。 泥水ドレスやチューブ血管も・・、でも次第に乾きに向かっていった。 毛細血管の赤い糸は霧となって蒸発し、火事現場の黒い糸は記憶を含んだ残煙のよう。 乾いたほうが魂がふるえ易いのかもしれない。
塩田千春を知ったのは舞台美術だった。 新国立劇場の「タトゥー」では窓枠を吊るし、「松風」では黒糸で舞台前面を網のように覆っていたのを覚えている。 ドイツの舞台も展示されていたのが嬉しい。 キール歌劇場で「トリスタン」「ジークフリード」「神々の黄昏」を手掛けているけど、彼女はドイツ語圏オペラが似合っていると思う。 しかもドイツ在中だとワーグナーは外せない。 演劇では「冬物語」「オイディプス」。 これをみてオペラは糸網、演劇は窓枠で勝負しているのがわかる。 この勝負は正解よ。 やはりパフォーマンスとしての舞台美術では彼女の身体が疼くのね。
帰り、エスカレータを降りる時に白糸で覆われた船が何艘も飛んでいたのが目に付く。 (エスカレータが)動いているから大空の中で出会ったような感覚が持てたわ。
*館サイト、https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/shiotachiharu/index.html
■フィイクニュース?
■出展:会田誠,袁廣鳴,周鉄海
■会田誠が安倍総理の真似をして国連で演説する姿は本物よりカッコイイ。
*館サイト、https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/mamcollection010/index.html
■走泥社-現代陶芸のはじまりに
■走泥社と言えば八木一夫かしら。 解説文を読む展示で作品は付け足しのようね。
*館サイト、https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/mamresearch007/index.html
■高田冬彦
■初めて聞く名前だけどビデオ作家らしい。 11作品を上映していたけど都合で1本だけ観る。
*館サイト、https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/mamscreen011/index.html