■パリが愛した写真家、ロベール・ドアノー

■監督:クレモンティール・ドルディル
■ユーロスペース,2017.4.22-(2016年作品)
■写真美術館通路の「パリ市庁舎前のキス」は大きすぎて視野から飛び出てしまう。 縦横が数メートルもあるが場所が暗く見る角度も狭いので壁柄として眺める他ない。 この作品は考えていた以上に演出が入っていることを今回知った。 彼は仕事人としての緻密さを持っている。 この延長に演出が入るのは必然かもしれない。 
後期のカラー写真になると得意としている人の姿が見えなくなる。 彼の実直な記録性やストレート性と合わなくなったのか? カメラを持つ古き良き特権で彼は時代と共に走るこができた一面もある。
観終わって監督を調べたらドアノーの孫娘だった。 ドアノーの表裏を引き出し親密に撮っているのは家族関係だけでもない。 流石にカメラマンDNAも引き継いでいる。