■エルミタージュ美術館、美を守る宮殿

■監督:マージ・キンモンス
■ヒューマントラストシネマ有楽町,2017.4.29-(2016年作品)
■美術館館長ミハイル・ピオトロスキを主役にした回想ドキュメンタリーです。 父も館長だったらしい。 エカテリーナ二世から始まるのがここの館史ですが面白さが際立つのはロシア革命からでしょう。 そして大戦末期のドイツ包囲網、戦後のスターリンから冷戦・崩壊へと激動の時代が続きます。 所蔵品を汽車に積んでの避難、盗難の悩み、館職員への強制労働や粛清、資金調達のための米国への作品売却等々が語られていく。 上映時間80分という短さから記憶している20世紀史を総動員しながら観ました。
それにしても現エルミタージュ美術館は課題が一杯のようです。 館長の机上も資料で一杯! 新ロシア誕生から四半世紀になるが館長の頭の中はまだソビエトのようですね。 まずは机の上をかたずけないと真面な決裁もできないでしょう。
大エルミタージュ美術館展」が開催中ですが事前にこの映画を観て行けば感動が現代に繋がるはずです。
*作品サイト、http://www.finefilms.co.jp/hermitage/