■川口起美雄-絵画の錬金術師- ■美人画の100年-京都市美術館名品展-

■川口起美雄-絵画の錬金術師-
■平塚市美術館,2015.4.18-6.14
■透明ある光沢がそのまま存在に繋がっている。 この何とも言えないマチエールがテンペラと油彩の混合技法なのか?
静寂なようで騒めいている。 人や動物を描いている作品はどうも落ち着かない。 何かが不足しているような感じも受ける。
紹介ビデオを見てこの理由がわかった。 塗りながら像が浮かんでくるのを待っているのだ。 「はじめに緑があった・・」。 模様から徐々に形にしていく。 「故郷を喪失したものたち」は模様である。 均一のためか感動も分散されてしまうようだ。 では動物や建物を描いた作品はどうか? 模様が成長した感じである。 縞馬や犀はそこに居るのだが、深い意味が立現れて来ない。 感動したいが、させてくれない。
*館サイト、http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/20152001.htm
■美人画の100年-京都市美術館名品展-
■京都らしさがでていたのは4章「装いと表現のモダニズム」かな。 1930年代初め頃の作品だが女性たちが溌剌としている。 来るべき戦争を楽観していた時期にも重なる。 約50名の画家のうち土田麦僊、上村松園、前田青邨、橋本明治ぐらいしか名前を知らない。 ということで音声ガイドがとても役に立った。 塾も多く広がりと深さが有り、さすが京都だと感心した。
*館サイト、http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/20152002.htm