■シンプルなかたち展-美はどこからくるのか-  ■ふたつのアジア地図、小沢剛+下道基行  ■1960年代のアートとアジテーション、日本・韓国・台湾  ■ビル・ヴィオラ初期映像短編集

■シンプルなかたち展-美はどこからくるのか-
■森美術館,2015.4.25-7.5
http://www.mori.art.museum/contents/simple_forms/index.html
■アニッシュ・カプーア「私が妊娠している時」(1992年作)が一番良かったかな。 球体の一部が壁から飛び出ているだけだが、異次元からやってきたようだ。 見ていると眩暈もしてくる。 次がマルク・クチュリエの「半月」(1990年作)。 円弧を利用した棚に光と影のコントラスが素晴らしい。 作家としてはジャン・アルプの自然のようで人工のような中途半端な彫刻群が気に入る。 以上がベスト3。 他にも良いのがあったが見たことのある作品は外した。
会場は空間が余っているせいかガランとしている。 作品もみすぼらしく感じてしまう。 リニューアルしたらしいが会場外の変更が多い。 52階にロッカーが増えたのは助かる。
■ふたつのアジア地図,小沢剛+下道基行
http://www.mori.art.museum/contents/mamproject/mamcollection/index.html
■アジアに散らばっている鳥居は太平洋戦争の遺物だが石でできているから残ったのかもしれない。 今になれば現代彫刻をみているような感じである。 しかし歴史を紐解けばズルズルとイロイロと出てくるのは確かである。
■1960年代のアートとアジテーション,日本・韓国・台湾
http://www.mori.art.museum/contents/mamproject/mamresearch/index.html
■これは面白い。 小野洋子(オノ・ヨーコ)の「カットピース」は初めてみる。 台湾の「劇場」「解放」も初めて知る。 多くの美術館は「ハイレッドセンター」くらいまでは展示するが「ゼロ次元」は外してしまう。 さすが森美術館。 日本・韓国・台湾を時間軸で並べ政治を芸術に取り込む陳列である。 これが時代を意識させ作品を躍動感あるものにしている。
■ビル・ヴィオラ初期映像短編集
http://www.mori.art.museum/contents/mamproject/mamscreen/index.html
■ビル・ビィオラを上映していたとは知らなかった。 2006年、この美術館で開催した「はつゆめ」(*1)は刺激的で今でも覚えている。 しかし時間の都合上飛ばした。 事前に知っていたらスケジュール化したが、初期作品だから再度観に行くことはしないだろう。
*1、http://www.mori.art.museum/contents/billviola/index.html