■グエルチーノ展-よみがえるバロックの画家-

■国立西洋美術館,2015.3.3-5.31
■初期は明暗が強いけど精神的な霞みがかかっている感じね。 中期は何かが吹っ切れて霞みが消え晴れてきたみたい。 青い空が綺麗! そして「聖母被昇天」(1622年)は素敵な色! やはりローマと出会ったから? 「放蕩息子の帰還」(1627年)も落ち着いた構成と色ね。 1620年代つまり30歳代が絶頂期とみたけど?
グエルチーノは奇をてらわない画風にみえる。 一歩手前で留まっているの。 対抗宗教改革を意識しているようにもみえない。 こういう作品は普通の人から支持されるのよ。
グイド・レーニと比較している章は楽しかったわ。 両者を並べてみるとレーニの作品は弱い。 リアルでないからよ。 今回はグエルチーノの勝ち! ところで「イタリア紀行」は好きな本だけど彼を論じていたなんて覚えてないわ。 早速その前後を読みかえしてもいいかもね。 ゲーテとグエルチーノは似合う感じがする。 音声ガイドは作品を上手に補足していてお得だった。
*主催者サイト、http://www.tbs.co.jp/guercino2015/