■棚田康司「たちのぼる。」展

■練馬区立美術館,2012.9.16-11.25
作品の前に立って話しかけても見向きもしてくれません。 目は明後日の方向に向いています。 少年少女だから心が揺れ動いているのでしょう。 まさに「天空へ昇っていく少年」です。 彼らが昇って行った後に、幾つかの作品が地上の残っていました。
それは「WATCHING THE WHEEL」、「ONE OF THEM]、「FISH」、「CHILD」、「FLOWER」、「内的凶暴性」、「支配と従属」などです。 つまり天空へ昇る作品と地上に留まる作品の二種類を棚田は創ったのです。
舟越桂を思い出してしまいました。 舟越の作品とは対話ができます。 深い話を、です。 舟越に対抗できるのは天空に昇る少年少女ではありません。 それは後者の地上に留まっている作品です。 何故ならほんとうの話ができますから。
*館サイト、http://www.neribun.or.jp/web/01_event/d_museum.cgi?id=10229