■巨匠たちの英国水彩画展

■BUNKAMURA.ザミュージアム,2012.10.20-12.9
水分を含んだ空気や光、そして海や川のしっとりとした透明感は水彩画ならです。 水彩画は今の写真機の代わりだったんですね。 携帯に便利でグランドツアー(英国田舎貴族の放蕩修学旅行)先でも容易に描けるからです。
前半のキーワードである水彩画・ピクチャレスク・グランドツアーの三点は同時に進められたような展示に構成されています。 そしてナポレオン登場前はパリ・ローマ・ナポリ・スイスへ。 登場後はスペイン・アフリカそしてアジアへと作品は広がっていきます。
後半はW・ブレイクを経てラファエル前派を含めたヴィクトリア時代を扱っています。 グワッシュにボディカラーが登場しますからより油絵に近づいた作品が多いですね。 水彩画は英国近代の美術史そのままの感じがします。 まさに「国民的美術」です。