■奈良原一高のスペイン、約束の旅

■世田谷美術館,2019.11.23-2020.1.26
□奈良原一高のスペイン、約束の旅
■1962年夏、初めてのヨーロッパ旅行は感動を抑えて客観的になろうとする奈良原の姿が写真に現れている。 「老婆のような街・・」・・、パリでの彼の言葉だ。 重厚なドアの前で飛ぶ鳥の影が写るヴェネツィアは一度みたら忘れられない。 「静止した時間」の石の街々。 
それが「偉大なる午後・フィエスタ」で一転して感情を解き放つ。 彼は羽目を外し祭りに溶け込んでいく。
祭りが終わって町や村で撮った「バヤ・コン・ディオス」。 「さようなら」と訳すが意味は「神とともにお行きなさい」らしい。 「グアディクス」や「グラナダ」の風景はルイス・ブニュエル1950年代の映画作品を思い出す。 しかし奈良原がスペインの街々の何を撮りたかったのか伝わってこない。 人々の生活の匂いも感じられない。
そして再び祭へ・・、だが「闘牛」にカルメンはいない。 牛のように周囲を駆け回っているだけだ。 祭りが彼の目をシャッターを狂わせてしまったようにみえる。
*館サイト、https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00196    
□受け継がれる工芸の技と心そして現代へ
*ミュージアムコレクション3
*館サイト、https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/collection/detail.php?id=col00105
□能面師入江美法の世界
■生身の役者が己の身体を昇華させるのが舞台だ。 しかし面を付けると生身の身体は瞬時にみえなくなる。 シテは昇華された身体で登場し演じ退場する。 能面をみているだけでもそれを追体験できる。
*コーナー展示
□群馬直美,神の仕業-下仁田ネギの一生-
■下仁田葱の甘みまで伝わってくる。
*木の葉の美術館サイト、https://wood.jp/konoha/index.html