■ロマンティック・ロシアーまた、お会いできますね。-

■Bunkamura.ザミュージアム,2018.11.23-2019.1.27
■「また、お会いできましたね。 ・・でもどこの美術展だったかな?」。 彼女に申し訳ないので早速調べる。 ・・2009年4月のこの会場「忘れえぬロシア展」だった! 10年の歳月が流れているのに当時と変わらぬ姿で再び会えるとは?、まさにロマンティック・ロシアだ。
ロシアはモスクワとペテルブルクの夏しか知らない。 例えばイワン・シーシキン「正午、モスクワ郊外」やアレクセイ・ボゴリューボフ「・・スモーリヌイ修道院の眺望」の入道雲はいやに水分が少ない。 日本の夏と比較してしまう。 ワシリー・バクシェーエフ「樹氷」も湿度が低いようにみえる。 これは温度が低すぎるからかな? イワン・アイヴァゾフスキー「海岸、別れ」の色は違う自然感だ。 彼のイタリア留学から地中海の気温湿度を感じたのだとおもう。 イリヤ・レーピンは肖像画2点でどちらも気に入る。 
ところでレフ・カーメネフ「サヴィノ・ストロジェフスキー修道院」は気に入った1枚だがタルコフスキー監督「惑星ソラリス」の撮影現場と聞いてナルホド。 ついでにアレクセイ・ステパーノフ「鶴が飛んでいく」の題名からカラトーゾフ監督「鶴は翔んでいく」を思い出してしまった。 飛んでいく鶴を子供たちが見つめるだけのツマラナイ作品だが。
ともかく「祖国ロシアの深い思いと愛」が前面に出ていた展示内容だった。 しかし旅行や映画や小説を総動員してみたが絵が語り掛けてくれない。 師走にみる絵は気が散ってしまうからだろう。
*国立トレチャコフ美術館所蔵
*Bunkamura30周年記念
*館サイト、http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/18_russia/