■プーシキン美術館展-旅するフランス風景画-

■東京都美術館,2018.4.14-7.8
■つくられた風景から在るが儘の風景へ、都市の風景から近郊の風景へ、南の風景へ海の向こうへ・・、旅をするかのように風景が広がっていく。 そんなことは気にせず1枚1枚楽しみながらみていく。 いつものように近くからみたあと5メートルくらい離れてみると絵の素晴らしさが倍増する。 離れたシスレーの3枚がとても良かった。 緑の多さと対照的なマルケのパリの街2枚が逆に清涼剤になっているのが面白い。
風景の広がり方は鉄道の発展と歩調を合わせていることに気付く。 鉄道と印象派の関係はよく話題になるし会場の解説にも載っていたからだ。 5章は「南へ」だが「北へ(ノルマンディー)」は省いたのかな? やはりロシアは太陽が恋しいのだろう。
クロード・モネ「草上の昼食」は目玉であるだけにじっくりみる。 木の葉や人物にあたる光が重いので空気が濃く感じられ湿度の量までわかる。 初夏のパリ郊外に居るようだ。 ルノワール、セザンヌ、ゴーギャン、ボナールも納得できる1枚があり満足。
*展示会サイト、http://pushkin2018.jp/