■ヌード、英国テート・コレクションより

■横浜美術館,2018.3.24-6.24
■人物でも特にヌードは独特な雰囲気があります。 作品を目の前にしたときの集中度が自ずと強くなるからでしょう。 風景画は分散していくし静物画は分散に向かう集中だからです。 集中し過ぎることが出来る、ということはヌードの力はやはり凄い。
しかもコレクション展の面白さがでていますね。 知らない画家や作品が多い為です。 時折有名画家がリズミカルに出てくる。 英国18世紀以降のヌードの見方もよく分かる。 ビクトリア朝時代は作品の一部を隠して展示していた。 20世紀後半では「平等な世界は女性のヌードが問題となることは無い」(リンダ・ノックリン)。 「見る側の所有欲を打ち砕く!」(シンディ・シャーマン説明文)。 デイヴィッド・ホックニーなど男性作品をみているとヌードの深みと複雑さが増していきます。
キャプションにはISM用語が多いのも特徴です。 この中で「ヴォーティシズム」は初めて聞きました。 「渦巻派」とも呼ばれているらしい。 あと絵画からみた「ブルームズベリー・グループ」。 どちらも英国20世紀初頭に起きた運動やグループです。
チラシに「そのヌードには、秘密がある」と書いてあったが、自身の身体が絵の中の身体と秘密のある対話をするので特別な面白さがありました。
*美術館、https://yokohama.art.museum/exhibition/archive/2018/20180324-496.html