■メディチ家の至宝、ルネサンスのジュエリーと名画

■東京都庭園美術館,2016.4.22-7.5
■メディチ家を宝石と肖像画から窺う展示会です。 会場では出品リスト裏の「メディチ家系図」が重宝しました。 この系図に作品を肉付けしていけます。
老コジモ→痛風ピエロ→大ロレンツォ→愚者ピエロ→レオ10世→ウルビノ公→クレメンス7世→アレサンドロ→コジモ1世→フランチェスコ1世→フェルデナンド1世→コジモ2世→フェルデナンド2世→コジモ3世→ジャン・ガストネ。
周りに多くの女性も登場する。 これで300年ですから大ロレンツォから始めれば徳川幕府を俯瞰する時間感覚と同じです。 その時代から来る作品感覚も似ている。
ジュエリーは特徴があります。 カメオや真珠の回りに宝石をあられのように並べてあるが精緻さは無い。 でも白色と金や色とりどりの組み合わせが温かい。 ギリシャ神話や動物・昆虫が描かれていて親しみもある。 これに肖像画の衣装を合わせるとメディチ家の宝石の全体像が見えてきます。 この白色はミケランジェロの大理石に通ずるのでしょうか?
チラシに「・・スキャンダルに満ちた一族の興亡」とありましたが宝石と公認肖像画だけを眺めていると静かな時の流れに包まれます。 日伊国交樹立150周年記念。
*館サイト、http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160422-0705_medici.html