■リナ・ボ・バルディ展-ブラジルが最も愛した建築家-

■ワタリウム美術館,2015.12.4-2016.3.27
■先日のオスカ・ニーマイヤ*1がブラジルの表の顔ならリナ・ボ・バルディは裏の顔でしょう。
初期の「ガラスの家」は弱々しく見えるが以降の作品はゴッツイですね。 「うまく建てることではなくて、人々がどんな暮らしをしているのかを知る・・」「建築を守ることではなく、この街の人々の魂を守ること・・」。 「サンパウロ美術館」「SESCポンペイア文化センタ」をみてもこの言葉の具現化に努力しているのがわかります。 「サンタ・マリア・ドス・アンジョス教会」を含めブラジルの赤い大地から力が湧き出てくるようです。 家具なども展示されていたがミラノ時代のドローイングは素晴らしい。 でもブラジル時代の家具はやはりゴッツイ。
インタビューで「・・スターリン主義者である」と言っていましたが戦争でイタリアを離れブラジルを愛した経緯をみてもこの言葉の意味を単純に想像できないものがあります。 劇場や舞台設備も多く手掛けていますが一言も述べられていません。 彼女の内側はブラジルのように遠い。
*1.「オスカー・ニーマイヤー展」(2015年)
*館サイト、http://www.watarium.co.jp/exhibition/1512_lina/index.html