■フォスター卿の建築術

■渋谷アップリンク,2014.1.3-2.7
ノーマン・フォスターの人と作品がコンパクトにまとめられていて面白さは100点満点です。 彼は工場のような産業用建築から入っていますが、カネとコネがなかった為だと今回知りました。 チャンスを賭けたのはやはり香港上海銀行のようです。
以降の鉄骨フレームとガラス張りの作品群は重い質感を持っています。 このためかガラス張りなのに諄い感じもします。 ジャン・ヌーヴェルの逆ですね。 ロンドンのガーキンとバルセロナのアグバールの違いでしょう。
似たような建物が新宿西口のコクーンタワーですがこれは酷くて比較になりません。 しかし高さの無い建物には諄さがありません。 例えば香港国際空港や北京首都国際空港のターミナルなどです。
諄さと古さの引き換えに、フォスターのガラスは力強さと安心感があります。 これからみると黒川紀章の国立新美術館のフレームとガラスは弱々しく感じます。 素人でも多くの建築家や建物と比較できるのがフォスターの良さですね。
*作品サイト、http://www.uplink.co.jp/foster/