■キスリング展、エコール・ド・パリの夢

■東京都庭園美術館,2019.4.20-7.7
■こんなに沢山のキスリングに出会えるなんて夢のようです。 人物画は目が大きいから近くから見てウハ! 遠くからみてウホ! 喜びが倍増ですね。 独特な存在感がある。 漫画のような顔ですが漫画の二歩手前で止まっている。 それは視点の定まらない虚ろな目の奥にある感情が昇華して純粋な何者かが現れるリアルとでも言うのでしょうか? 同じように静物画は対象の形相を描いているようで、彼が若い時に惚れこんだセザンヌの形と色を微分したような感触を持っています。 でも点描画のようなミモザの花は微分できなくて彼の良さが出ていない。
キスリング展は2007年に府中美術館*1とそごう美術館*2で開催されたが二展とも素晴らしい内容だった。 ・・実はうろ覚えですが当時の日記をひっくり返すと最高評価になっている。 それから12年も経っているので感慨もひとしおですね。
*1、「キスリング-モンパルナスの華-」(府中美術館,2007年)
*2、「キスリング展-モンパルナスその青春と哀愁-」(そごう美術館,2007年)
*館サイト、https://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/190420-0707_kisling.html