■建築の日本展、その遺伝子のもたらすもの

■森美術館,2018.4.25-9.27
■会場は7セクションから成る。 ジックリみるには最低半日が必要である。 それだけかけてもお釣りがくる内容だ。 会場は木組から入るので遺伝子が何ものか大凡検討がつく。 木材から木・森林・山へ広がり、紙や土へと深まっていく。 それは可逆の流れでもある。 そして住みつく人間生活にジワッと溶け込んでいく。 この遺伝子は掴みどころが無いことも確かだ。
解説文章が素晴らしい。 各セクションの内容を的確に要約し独特な表現にしている。 古典からの引用も目立つ。 文章に惚れたのでカタログを購入しようとしたが作成中らしい。
展示品は有名建築だけに一度は見たことがある。 遺伝子を感じながら別角度から見直すことができた。 例えば柱や屋根から、雨や風からである。 建築展に作品映像は不可欠だ。 対象が立体のため一発で理解できる。 記録映像「駒沢オリンピック体育館建築」の一昔前の職人作業風景が面白かった。 職人の動きを追うことで木や鉄やコンクリートが何者であるかが見えてくる。 出来上がっていく建築に生命が宿っていくのが分かる。
建築家は遺伝子を直接に語らない。 しかし最新作にもそれが組み込まれている。 例えば東京スカイツリーのように遺伝子は「地震」に対して新しい抗体を作り出している。 まるで免疫システムを持っているかのように。
*六本木ヒルズ・森美術館15週年記念展
*館サイト、http://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/japaninarchitecture/index.html
■MAMコレクション「見えない都市」
■これは見過す。
*館サイト、http://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/mamcollection007/index.html
■MAMスクリーン「近藤聡乃」
■映像作品は3本、漫画3作品はスライドで。
*館サイト、http://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/mamscreen008/index.html
■MAMプロジェクト「アピチァッポン・ウィーラセタクン+久門剛史」
■新作映画「メモリア」の関連作品らしい。
*館サイト、http://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/mamproject025/index.html