■寛永の雅-江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽-

■サントリー美術館,2018.2.14-4.8
■「きれい」と聞くと澄み切っていて張りの有るイメージを思い浮かべる。 江戸時代が始まり社会も落ち着いてきた矢先なのでコッテリ美は誰もが避けたいはずだ。 小堀遠州、野々村仁清、狩野探幽の三人を中心に寛永美術を俯瞰している。 茶人遠州はなかなかの官僚だったらしい。
会場途中に3人を中心に良く出来ている人物関連図が掲示されていたが残念ながら撮影禁止。 幕府側は徳川秀忠と家光、朝廷は後水尾天皇と秀忠の娘東福門院和子である。 他に図で目立つのは金森宗和、本阿弥光悦など。
幕府・朝廷の上記の者を含め京都でサロンを舞台として交流していたらしい。 しかしサロンの具体的イメージが掴めない。 フランス美術展を思い出してしまった。 サロンというものを多元的に落とし込んだらもっと面白い展示になったと思う。 それでも探幽の絵や仁清の茶碗が夫々20、30点以上は展示されていたので、これだけでも満足したのは言うまでもない。
*館サイト、https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2018_1/index.html