■ロベール・ドアノー

■東京都写真美術館,2012.3.24-5.13
■「牛乳を買いに行く子供たち」でブレッソンの「ムフタール街」を思い出してしまったの。 戦争という特異点の中では差別化ができないのよ。 だから同じにみえてしまう。 レジスタンス時代の偽造パスポートを作品としてズラっと並べるしかないわね。
内気な性格の為か初期作品には対象との間に微妙に震える空間が漂っている。 これが戦争終結前後の作品を生き生きとさせているのね。 特に二人が収まっているポートレートは面白いわ。
でも撮影場所を友人が探してくるのも写真家としてどうなのかしら? 55年後半以降の作品はツマラナイ。 「パリ祭」も祝祭の異空間が見えなくなっている。 80年代のパリ地区を撮影したのも公務員の仕事だとして責任を転化しているのは情けないわね。
*美術館、http://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-1545.html