■ロートレック展、時をつかむ線

■作家:トゥールーズ=ロートレック
■SOMPO美術館,2024.6.22-9.23
■「日本初上陸」! フィロス・コレクションのことです。 チラシ文句に誘われて行ってきました。 特徴は素描作品にあるらしい。 副題にも表れている。 1章はその「素描」がズラッと並んでいる。 ロートレックの制作過程に興味がある人には最高かもしれない。 素描のような小さく細かい作品をみる時は観客の少ない日時を選びたい。 今日は休日に重なり珍しく混んでいたのが残念。
素描の続きのような2章はロートレックを取り囲む世間を話題にしている。 カフェ・コンセール、ダンスホール、キャバレー・・、ここに出入りする人々が実名で多く登場するので雰囲気が伝わってきます。
3章は「出版」。 でも当時の書籍・雑誌の位置づけはよく分からない。 4章は「ポスター」です。 普段の展示会はここが中心になる。 よくみる作品が多い。 当コレクションは状態の良いものを厳選していると書いてある。 ポスターなら少しくらいの汚れは気にしないが。
5章は「私的生活と晩年」です。 ロートレックは少年時代に足を怪我している。 この傷が私生活にも作品にも大きく影響している。 「騎手」(1899年)はまるでドガのようです。 また母への手紙も2通あった。 馬や母にロートレックの裕福な生い立ちが感じられます。 またパリ世紀末を想像させてくれる。
会場で配られた小冊子「新宿のムーラン・ルージェ」は新宿の劇場文化を紹介している。 1927年の宝塚歌劇団から始まり、1929年劇団浅草カジノ・フォーリー、ここから新宿へ行き1930年の蝙蝠座、1931年ムーラン・ルージェ新宿座、1934年新宿歌舞伎座、1956年コマ劇場、1964年紀伊国屋ホールまでが簡素に描かれている。 2011年頃の新宿3丁目の地図が載っているが現在との繋がりが想像できて楽しい。 気に入りました。
*フィロス・コレクション所蔵品展
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